2022年初のデング熱の域内感染者を確認

(台湾)

中国北アジア課

2022年08月22日

台湾の中央流行感染症指揮センター(CDC)は818日、2022年で初めて域内のデング熱感染者が確認された外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますと発表した。感染者は台中市在住の50代男性で、発熱が続き、疲労感もあったことから病院を受診し、17日のデング熱NS1抗原簡易検査で陽性となった。男性は現在自宅で療養しており、同居人に類似の症状は出ていない。また、直近の海外渡航歴はなく、感染源は22日時点で特定中だという。CDCは感染拡大防止のため、男性の活動範囲だった台中市や彰化県で調査を開始している。

デング熱は東南アジアや南アジアで流行しており、CDCによると、ベトナム、インドネシア、フィリピン、シンガポール、タイなどから台湾への輸入症例が確認されている。2022年に入ってからの輸入症例数は18日時点で20件に上り、2021年通年の輸入症例数を既に上回っている。CDCは、水際対策の緩和によってデング熱流行のリスクが今後高まる可能性があるとして、警戒を促している。

また、CDCは発熱や頭痛、目の奥の痛み、筋肉や関節の痛み、発疹など、デング熱に似た症状があれば、すぐ病院を受診し、海外渡航歴を報告するよう呼びかけている。医療機関には、感染の疑いがある患者に対し、旅行、職業、他人との接触、家族や友人などの感染状況を確認の上、デング熱NS1抗原簡易検査を実施して、診断と通報をするよう求めている。

(柏瀬あすか)

(台湾)

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