バイデン米大統領、演説でトランプ氏と同支持者を「過激主義の象徴」と批判、各種法律成立の実績強調

(米国)

米州課

2022年09月02日

米国のジョー・バイデン大統領は91日、ペンシルベニア州フィラデルフィアのインディペンデンス国立歴史公園で演説を行った外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

演説は、11月の中間選挙を意識したとみられる内容だった。演説時間(約24分)の多くが、ドナルド・トランプ前大統領と同氏を支持する保守派の共和党員への批判に割かれた。

バイデン大統領は「トランプ氏とMAGAMake America Great Again)と呼ばれる同氏支持者は、米国の根幹を脅かす過激主義を象徴している。共和党員の大多数がMAGA支持者でないことは分かっているが、共和党は今日、トランプ氏とMAGA共和党によって支配され、駆り立てられ、威圧されている」と述べた。また、同大統領は「MAGA共和党は、合衆国憲法を尊重せず、法の支配を信じていない。彼らは自由な選挙の結果を受け入れることを拒否した。MAGA勢力はこの国を後退させようと決意している」などと主張し、民主党員、無党派、共和党主流派にかかわらず、MAGA共和党から民主主義を守ろうと呼び掛けた。

演説の後半では、バイデン政権が成立させた法律について言及した。バイデン大統領は、より強靭(きょうじん)な米国を築くために、202111月にインフラ投資雇用法(2021年11月19日記事参照)を成立させ、道路、橋、高速インターネットなどの再構築に着手し始めたと述べた。治安面では、実質的な銃規制としてビル・クリントン政権時以来28年ぶりとなる「超党派のより安全な地域社会法」を成立させたと強調した(2022年6月27日記事参照)。また、メディケア運営者による製薬会社との薬価引き下げ交渉を可能とするインフレ削減法(2022年8月17日記事参照)を念頭に、バラク・オバマ政権時以来の医療制度改革にも取り組んだとした。バイデン大統領は「クリーンエネルギーの未来を創造し、地球を救うことができると信じている。だから、われわれはこれまでで最も重要な気候変動対策法を可決した」とも述べた。これはインフレ削減法に含まれる電気自動車(EV)関連の税額控除などを指しているとみられる。

連邦議会は、8月第2週から夏季休会に入っており、9月第2週から再開される。バイデン大統領は、残り2年の政権運営に大きな影響を及ぼす中間選挙に向けて、これまでの実績をアピールし続けるとみられる。

(片岡一生)

(米国)

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