英アングロ・アメリカン、南アでフランスのEDFと合弁設立、再エネ拡大へ

(英国、フランス、南アフリカ共和国)

ロンドン発

2022年10月13日

英国の鉱業大手アングロ・アメリカンは10月4日、フランスのエネルギー大手EDFグループの子会社EDFリニューアブルズと、南アフリカ共和国に合併会社エンブサ・エナジー(Envusa Energy) を設立することを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

同社はこの合弁を通じて、南アで地域の再生可能エネルギーエコシステムの開発に取り組むとしている。その一環として、エンブサ・エナジーは総設備容量600メガワット(MW)の風力、太陽光発電プロジェクトに取り組む。建設は2023年に開始する予定。同エコシステムは2030年までに設備容量を3~5ギガワット(GW)に拡大するとしている。

アングロ・アメリカンは、持続可能な鉱業計画(Sustainable Mining Plan)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを掲げ、採掘から販売までのバリューチェーン全体を持続可能にするイノベーションを促進するとしている。

同計画の中心となっているのが、鉱業を根本から変革するイノベーションを発展させ、実行する未来スマート鉱業(Future Smart Mining)計画だ。その一環の鉱山での輸送をゼロエミッション化するプロジェクト「nuGen」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、水素バッテリーを用いた鉱石運搬トラックのプロトタイプを南アのモガラクウェナプラチナ鉱山で発表した(2022年6月6日記事参照)。2MWのハイブリッド水素バッテリーが搭載されたこのトラックは、ディーゼルトラックよりも多くの鉱石を運搬できるとされている。同社の試算では、このトラックを同社の世界中の鉱山で導入することで、露天掘り鉱山でのディーゼル排気を最大8割削減できるとしている(2022年5月6日付プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

南アでのトラック用のグリーン水素の生産には、エンブサ・エナジーが開発予定のエコシステムで発電したクリーンエネルギーを使う予定だ。

(レイナー・あや)

(英国、フランス、南アフリカ共和国)

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