ルノーグループ、モロッコの工場で2023年から小型EV生産へ

ルノーグループは9月13日、モロッコにあるタンジェ工場の操業10周年を祝う式典を開催し、そこで2023年から小型の電気自動車（EV）生産を開始する計画を公表した。新たに生産するのは、ルノーグループのブランドの1つ「モビライズ（Mobilize）」の小型EVだ。部品の多くに再生素材を使い、廃車時に95％の素材を再利用可能にするとしている。年間生産台数は1万7,000台を予定し、カーシェアリングビジネスへの使用を目的に、ほぼ全量を欧州市場に輸出する見込みだ。

モビライズのクロチルド・デルボ最高経営責任者（CEO）は、モロッコを生産拠点に選んだ理由について、コスト競争力と品質レベルにあると述べた。式典に出席したリヤド・メズール産業貿易相は、これまでのモロッコ政府とルノーグループの連携の成功を祝福するとともに、ルノーグループのEV生産決定がモロッコの自動車産業のさらなる発展に寄与すると期待を示した。

なお、大手自動車メーカーのステランティスも、既にモロッコのケニトラの自動車生産拠点で小型EVを生産している。

（本田雅英）