日立エナジー、加米間の送電でカナダ電力事業者から設備受注

(カナダ、米国、日本)

トロント発

2022年12月21日

日立製作所子会社の日立エナジー(本社:スイス・チューリヒ)は12月15日、カナダ最大の水力発電事業者のハイドロ・ケベック(本社:ケベック州モントリオール)から送電用の電力変換設備を受注したと発表した。

同社によると、受注設備はハイドロ・ケベックのシャトゲ変換所の既存設備に代わって導入される。同変換所は、ケベック州で発電した再生可能エネルギーを米国ニューヨーク州に送電するためにハイドロ・ケベックが1984年に開設した。両州の交流送電網が非同期で直接連系ができないことから、変換所の設備を用いて2州の交流送電網を連系させている。日立エナジーは既存の設備を提供していたほか、2009年には変換所の制御・保護システムをデジタル化するなど、その運営支援を行っている。今回の導入で変換容量は、現在の1.5倍の1,500メガワットに増える見込みで、毎年250万トン以上の温室効果ガス(GHG)排出を削減できる可能性があるという。

日立エナジーのグリッドインテグレーションビジネスユニット担当役員であるニクラス・パーソン氏は「日立エナジーは、約40年前にシャトゲ変換所の開設に携わった。今回、シャトゲ変換所のプロジェクトに再び貢献できることを誇りに思う。当社は高圧直流(HVDC)変換設備の提供により、水力発電による電力のカナダ・米国間での大規模送電を支援し、化石燃料からの移行に貢献する」と述べた。

日立エナジーでは、9月にも米国の再生可能エネルギー関連投資ファンドであるブラックストーンが出資するトランスミッション・デベロッパーズより、ケベック州からニューヨーク州への水力発電を中心とした再生可能エネルギーの送電に関する別の電力変換所の受注を発表している。同送電事業では、ニューヨークにおける乗用車の年間GHG排出量の44%削減に相当する、年間平均390万トンのGHG排出を削減できる見込みとしている。ニューヨーク州は、2030年までに電力の70%を再生可能エネルギーで賄い、GHGを40%削減するという目標を後押しする法律「気候リーダーシップと地域社会の保護に関する法律(CLCPA)」を2019年に制定し、化石燃料に代わる代替エネルギーの確保を積極的に行っている。

(飯田洋子)

(カナダ、米国、日本)

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