キャンプレジャーの健全で秩序ある発展に向けた指導意見を発表

(中国)

北京発

2022年12月06日

中国文化旅游部など14部門は11月21日、「キャンプレジャーの健全で秩序ある発展を推進することに関する指導意見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。

意見では、キャンプレジャーの健全で秩序ある発展に向け、サービスの供給拡大、商品・サービスの品質向上、キャンプレジャー産業チェーンの発展の推進など9分野の取り組みが打ち出された。主な内容は以下のとおり。

  • 各地方が現地のニーズや状況に応じて、公共キャンプ場を建設することを奨励する。 さまざまなタイプのスペースを利用し、規制要件を満たした上で、公共のキャンプ場を建設する。各地方が関連政策を利用して営利型キャンプ場プロジェクトの建設を支援することを奨励する。
  • 観光地や郊外の公園などにキャンプレジャーエリアを設け、キャンプサービスを提供することを奨励し、都市部の公園においては、テントエリアを設けることを奨励する。
  • 自家用車やキャンピングカー用のオートキャンプ場、テントキャンプ場など異なるニーズに応えるキャンプ場の発展に取り組み、文化、演芸、美術分野などの関連機関と連携し、音楽祭、芸術祭、スポーツ大会などのイベントを生かしてサービスを充実させる。
  • キャンプ場の飲食などのサービスを向上させ、キャンプレジャーの品質を引き上げる。
  • キャンプ場の大規模化・チェーン展開を指導し、キャンプ場の優れたブランド、リーディングカンパニーを育成する。
  • キャンピングカー、テント、ファッション、アウトドアスポーツ、生活設備機器など国内のキャンプ産業関連設備生産企業への支援を通じて、製品ラインアップを充実させ、製品構造をアップグレードするよう奨励する。 革新的な研究開発により、個性的で高品質なキャンプ用品を開発し、国際的な一流用品ブランドを構築する。
  • 旅行会社によるキャンプレジャー商品の開発、キャンプクラブのサービス展開を支援する。

大手旅行サイトのシートリップ(Ctrip)傘下の研究院によれば、2022年に入って以降、同サイトにおけるキャンプレジャーの予約は前年同期の30倍超となり、1人当たりのキャンプ関連消費は10%以上増加して1,027元(約2万540円、1元=約20円)となった(「人民網」11月23日)。

中国のキャンプ市場の拡大を見据えた日本企業の動きも見られている。大手キャンプ用品メーカーのスノーピークは2022年10月、中国における物販事業およびキャンプ場などの開発を行う体験事業の推進に向けて、北京に合弁会社「スノー・ピーク・チャイナ(Snow Peak China)」を設立したと発表している。

(張敏)

(中国)

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