最低賃金を25%引き上げ、2023年1月1日から実施

(コートジボワール)

アビジャン発

2022年12月26日

コートジボワールでは2023年1月1日から、法定最低賃金(全産業最低保証賃金、SMIG)が月額7万5,000CFAフラン(約1万5,750円、1CFAフラン=約0.21円)へ引き上げられる。政府は12月21日の閣議で、SMIG引き上げを政令として採択した。2014年以来8年ぶりの改定で、25%の引き上げ率となっている。

SMIGはこれまで、2013年11月20日付法令第2013-791号に基づき、6万CFAフランとしてきた。今回の改定に先立ち、アラサン・ワタラ大統領は8月6日、独立記念日の国民向け演説で、昨今の国際情勢を背景とした生活費の高騰とインフレ高進に鑑み、国家公務員給与と年金支給額を引き上げる政令の制定を発表するとともに、民間部門のSMIG改定に向け産業界と労働組合に協議を促していた。これを受け、労使間委員会が設置され、審議が重ねられた。その結果、11月にSMIGの25%引き上げで合意し、改定案が政府に提出されていた。

閣議コミュニケによると、職階級別の最低保証賃金の改定については、労使間で協議が継続されており、2023年3月31日までに合意を目指す。労使間の取り決めは、政府の承認を経て施行の運びとなり、2023年1月1日にさかのぼって適用される。

(渡辺久美子)

(コートジボワール)

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