モンゴル、中国との陸路での旅客移動を再開

(モンゴル、中国)

北京発

2023年02月03日

中国が新型コロナウイルスの防疫規制を緩和(2022年12月28日記事参照2023年1月4日記事参照)したことを受け、モンゴルは2023年1月8日からザミンウード国境検問所での出入国審査を再開した。また同日、中国は内モンゴル自治区エレンホト市のエレーン国境検問所での旅客の出入国審査を再開、モンゴル・中国間の陸路での旅客移動が2020年1月27日以来、約3年ぶり(2020年2月18日記事参照)に再開された。

今回の出入国審査再開に合わせ、2019年9月から中国政府の無償資金援助により拡張・改修工事を行っていたザミンウード国境検問所のうち、旅客の出入国審査の供用が開始された(注1)。

中国政府の要求により、2月1日現在、中国へ入国する際には48時間以内のPCR検査の陰性証明と問診票への記入(注2)が必要だが、モンゴルへ入国する際は、問診票への記入のみで入国可能。なお、両国とも入国後の隔離は行っていない。

旅客の出入国については、大型バスの利用のみを認めている(従来の乗り合い小型ジープの利用は認められていない)。ザミンウードからエレーンへ向かう大型バスは午前8時から午前11時まで30分おきに発車、チケットは電子政府サイトE-mongoliaで購入できる。なお、モンゴル~中国間の国際旅客鉄道の運行は、2月1日時点で再開されていない。

(注1)2019年9月12日着工。中国政府の無償資金援助2億3,350万元(約44億3,650万円、1元=約19円)、モンゴル政府の自己負担303億5,000万トゥグルク(約11億2,200万円、1トゥグルク=約0.037円)により建設。改修・拡張工事によって国境検問所の敷地面積は3倍の19.72ヘクタールに、出入国審査の1日当たりの旅客処理能力は4倍に拡張された。トラック、鉄道を含む国境検問所全体の改修・拡張工事の完成は2023年7月の予定。

(注2)中国税関のアプリ「China Customs」上での事前入力により、QRコードの取得も可能。中国語または英語のみ対応。

(藤井一範)

(モンゴル、中国)

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