サウジアラビアとイランの外相がラマダン月中の会談開催に合意

(サウジアラビア、イラン)

リヤド発

2023年03月28日

サウジアラビア国営通信社(SPA)(3月27日付)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、同国のファイサル・ビン・ファルハーン・アール・サウード外相とイランのホセイン・アミール・アブドゥラヒヤーン外相はラマダン月中(注)に直接会談する意向を明らかにした。

ファイサル外相とアブドゥラヒヤーン外相は、ここ1週間で2度の電話会談を行っており、3月10日に中国で署名された3カ国間の合意内容を含む幅広い事柄について議論が行われた(2023年3月13日記事参照)。

合意には、2カ月以内に両国の大使館・代表機関を再開することや、国家の主権を尊重し、内政に干渉しないことを確認する内容が盛り込まれており、数週間以内に外相間で協議が開催されることが一部メディアで報じられていた。

サウジアラビア国内では、両国の合意によって、長引いているイエメン内戦の終結が実現することが期待されている。イランがイエメンの反政府組織フーシー派への武器供与停止に合意したと米国系大手メディアが3月16日に報じたことを受け、地元メディアの著名コラムニストで、米国ハーバード大学のマジッド・ラフィザデ博士も「イエメンに平和と安定をもたらす重要な一歩は、イランがフーシー派への武器供給を停止することだろう」と指摘し、イランの同国の武器供与停止に期待を示した(アラブ・ニュース2023年3月26日付)。

(注)2023年のラマダン月は3月23日から4月20日ごろまでの見込み。

(秋山士郎)

(サウジアラビア、イラン)

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