米ハリバートン、ペトロブラス向けに石油ガス生産効率化デジタルプラットフォーム提供

米国の石油サービス大手ハリバートン（本社：テキサス州ヒューストン）は3月29日、ブラジルの国営石油会社ペトロブラス向けに、石油ガスの戦略的探査や生産効率化を可能とするデジタルプラットフォームを提供する契約を締結したと発表した。

発表によると、このプラットフォームは、クラウドアプリケーションの導入や統合、管理を目的として設計された石油ガス開発業界初のハイブリッドクラウドだ。同プラットフォームには、地質学、地球物理学、エンジニアリングのための革新的なソリューションが高性能な処理と機械学習ととともに、パブリッククラウドで提供されているのが特徴だという。

ハリバートンのデジタルソリューション・アンド・コンサルティング部門のランドマークのシニアバイスプレジデント、ナガラジ・スリニバサン氏は「オンプレミス（注）やプライベートクラウド環境から、安全なパブリッククラウド環境で事業全体規模の地球科学に関するデータ一式が活用できるようになったことで、ペトロブラスの地球科学者やエンジニアはデータからより多くの価値を引き出し、より多くの情報に基づいた意思決定を日々行うことが可能になる」と述べた。

米国における石油ガス関連企業のデジタル化の取り組みとして、2022年9月に米国シュルンベルジェがデジタル・プラットフォーム・パートナー・プログラムの開始（2022年9月21日記事参照）、米国シュルンベルジェとサウジアラムコが脱炭素化のデジタルソリューションでの協業（2022年9月27日記事参照）を発表した。2023年2月には米国シェブロンが石油ガス施設の作業効率化に向けデジタルツイン技術活用を発表した（2023年2月15日記事参照）。

（注）管理者自らがシステムを構築して管理・運用する方式。

（沖本憲司）