観光関連の展示会開催、業界関係者に活気戻る

(南アフリカ共和国、日本)

ヨハネスブルク発

2023年05月30日

南アフリカ共和国のヨハネスブルクで5月18~20日、「第6回ホテル&ホスピタリティーショー」が開催された。この展示会は、ホテル業や観光業に関わる企業と関係者が一堂に介するBtoB展示会で、主催者によると、80社以上が出展し、来場者は3,500人を超えた。会場には環境に配慮した商品や高級リネン、大型の自動掃除機や非接触型システムなどが展示された。新型コロナウイルス感染拡大の影響で2022年の展示会は小規模な開催となったが、来場者、出展者ともに前年比約1.5倍で、中国や台湾、エジプトなどからの国外出展もあった。主催者にインタビューしたところ、もともとは国内の観光業の関係者が集う展示会だったが、業界や国外のニーズも踏まえ、2024年は出展スペースを拡張し、国外の出展社をまとめるパビリオンの設置や、食品も分野も含めた展示会にする予定だという。

ジェトロは、Japan Street事業(注)の広報の一環で、同展示会にマーケティング・ブランディングパートナーとして初参加した。会期前から主催者のデジタルキャンペーンの一環で、SNSやウェブサイトで同事業の特集が組まれるなど、早くから業界関係者の注目を集めたほか、期間中はホテル支配人対象のフォーラムなどでジャパンストリート掲載商品の展示PRや、ジェトロ・ヨハネスブルク事務所の石原圭昭所長による事業紹介、バイヤー登録が実施された。展示品には伝統的な皿や箸などキッチン用品のほか、ユズを使った調味料、みそ、炭を織り込んだ手ぬぐい、コンニャクで作られた洗顔スポンジなどが並んだ。バイヤーから最も注目を集めたのは日本の包丁で、手に取って観察する人もいた。なじみのないみそやワサビドレッシングなどの調味料に関しては、どのように南ア料理に活用できるか質問も寄せられた。

南アの統計局によると、2022年の観光客は約570万人を記録したが、新型コロナウイルス禍前の2019年と比較すると、いまだ半分以下にとどまる。国別でみると、ジンバブエやモザンビークなど周辺国だけでなく、欧米の観光客も多い。2023年は中国からの直行便が再開したこともあり、観光業の大幅な回復が期待されている。

写真 会場の入り口(左)と会場内(右)(ジェトロ撮影)

会場の入り口(左)と会場内(右)(ジェトロ撮影)

写真 Japan Street事業を紹介するジェトロ・ヨハネスブルク事務所の石原所長(ジェトロ撮影)

Japan Street事業を紹介するジェトロ・ヨハネスブルク事務所の石原所長(ジェトロ撮影)

写真 ホテル支配人対象のフォーラムの様子(左)とフォーラムでのサンプル展示(右)(ジェトロ撮影)

ホテル支配人対象のフォーラムの様子(左)とフォーラムでのサンプル展示(右)(ジェトロ撮影)

写真 ネットワーキングイベントでのサンプル展示(ジェトロ撮影)

ネットワーキングイベントでのサンプル展示(ジェトロ撮影)

(注)2021年2月に開設したジェトロの招待制バイヤー専用オンラインカタログサイト。

(中西瑞穂、堀内千浪)

(南アフリカ共和国、日本)

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