オンラインでのビジネスビザ取得が可能に

(サウジアラビア、日本)

リヤド発

2023年06月15日

サウジアラビアの外務省と投資省は6月8日、ビジネス出張者用のe-Visaの取り扱い開始を発表した。正式名称は「Visiting Investor」で、海外からのさらなる直接投資を呼びこむ狙いだ。

従来はビジネスビザを取得するにあたり、サウジアラビア国内に拠点を置く企業(スポンサー企業)からの招聘(しょうへい)状を取得の上、その他の複数の必要書類とともに居住国のサウジアラビア大使館へのビザ申請が必要だった。本制度の開始後は、サウジアラビア外務省のポータルサイトで必要項目を入力すると、申請後数日以内に電子メールでe-Visaによるビジネスビザを受領できる見込みだ。

ジェトロが投資省の担当者にヒアリングしたところ、現時点では、1年間有効のシングルまたはマルチプルタイプのビザとなっており、ビザ代金は300リヤル(約1万1,100円、1リヤル=約37円)。なお、運用状況については各国のサウジアラビア大使館に確認する必要がある。

サウジアラビアは、ビジョン2030の優先分野である観光業を促進すべく、2019年に観光電子ビザ(e-Visa)を導入するなど(2019年10月1日記事参照)、ビザ要件の緩和を進めてきた。国家投資計画PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)において、直接投資を2030年までにGDP比5.7%まで増加させることを目指す中、新たなビザを導入することで、外国企業がサウジアラビアでのビジネスを検討しやすい環境づくりを試みている。

(位田陸)

(サウジアラビア、日本)

ビジネス短信 a811251269a0dd6a