周辺国の参加でリビア展示会は国際色が戻る

(リビア)

カイロ発

2023年06月02日

リビアの首都トリポリで522日から25日まで、同国最大の展示会「リビア・ビルド2023Libya Build 2023外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」が開催され、多くの建設分野企業が参加した。出展企業数は234社で、トルコから45社、エジプトから24社、イタリアから18社、チュニジアから9社が参加するなど、リビアとの関係が深い国々の企業が多く参加し、国際色が強まった。

開会式には、暫定国民統一政府(GNU)のアブドゥルハミド・アル・ダバイバ首相が出席した。現時点で日本政府は、日本からのリビアへの渡航者・日本人に対して退避勧告を行っているため、日本企業・日本人の姿は見られないが、会場を訪れた天寺祐樹・在リビア日本大使館臨時代理大使によると、ダイキン工業と日本ペイントの代理店2社が出展し、日本企業の商品を紹介していたという。

リビアでは、GNUと、同政権の正当性を疑問視する国民安定政府(GNS)などの勢力が対立し、政治・経済が国土の東西で分裂する状況が続いている。国政選挙実施の見通しはいまだ立っていないが、G7首脳は広島サミットで2023年末までに国政選挙の実施を求めることで合意した。現在は武装勢力間の戦闘は落ち着いており、建設・インフラ・エネルギーなどを中心に経済関連イベントも増えている。本展示会主催者のAteXによると、次回の展示会は、GNSが実質統治する東部地域の主要都市ベンガジで102日から5日まで開催の予定だ。

写真 会場の様子(日本大使館提供)

会場の様子(日本大使館提供)

(福山豊和)

(リビア)

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