チュニジア・EU間で包括的戦略パートナーシップ締結

(チュニジア、EU)

パリ発

2023年07月20日

チュニジアの首都チュニスで7月16日、欧州委員会のオリベール・バールヘイ近隣政策・拡大交渉担当委員と、チュニジアのムニール・ベン・リジバ外務大臣付国務長官はEUとチュニジア間の包括的戦略パートナーシップに関する覚書(MoU)に調印した。調印式には、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長、イタリアのジョルジア・メローニ首相、オランダのマルク・ルッテ首相、チュニジアのカイス・サイード大統領が立ち会った。このMoUは、6月11日にEUの上記3首脳とサイード大統領が共同発表した「包括的パートナーシップパッケージ」の実施に合意するもので、(1)マクロ経済の安定、(2)貿易と投資推進、(3)グリーンエネルギーへの移行、(4)人的交流、(5)移民問題と人的流動性という5つの柱が盛り込まれている。

このうち、EUにとって喫緊の課題は不法移民への対応だ。チュニジアはアフリカ大陸から欧州への不法移民の経由地の1つとなっている。地中海上で不法移民を乗せた船の転覆事故によって多数の死者が出る中、関係国間の協力強化が求められている。今回の合意では、不法移民対策に1億500万ユーロ、財政援助に1億5,000万ユーロの融資が予定されている。イタリアのメローニ首相は今回の合意について「統合的な方法で移民危機に対処するための新たな重要なステップだ」と述べた。

もう1つの重要な柱のチュニジア経済の安定に向けた社会経済改革へのEUの具体的取り組みは、2023年第3四半期(7~9月)にEUとチュニジア間で協議する予定だ。

また、6月11日のEU3首脳によるチュニジア訪問の際に、フォン・デア・ライエン委員長が言及していた9億ユーロのマクロ金融支援の可能性(借款形式で期間は数年間)については今回、チュニジアとIMF間の新規融資に関する合意が条件で、合意が整い次第提供する用意があるとした。

(渡辺智子)

(チュニジア、EU)

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