在日インド大使館、日本の中小企業のための進出支援室を設置

在日インド大使館は7月11日、大使館内に中小企業のインド進出を支援する、中小企業促進室（SME Facilitation Cell、以下SME FC）を開設し、オープニングセレモニーを開催した。これにより、大使館内に日本の中小企業向け相談窓口が設置され、現在インドへの進出は大企業が中心といわれる中、中小企業のインド進出への寄与が期待される。また、SME FCの運営にはジェトロも連携することになっており、相談対応にジェトロの機能活用も想定されている。

開所のあいさつに立ったシビ・ジョージ駐日インド大使は、これまでの日印の友好的な関係や自身が日本国内を広く回り全国の中小企業を視察していること（注）に触れ、併せて「現在のインド進出日系企業数は約1,500社だが、これを1万5,000社に増やしたい」と野心的な目標を語った。そしてそのためにも、日本の中小企業の進出が重要だとし、「ジェトロのほか、インド商工省傘下のインベスト・インディアやインド商工会議所連盟（FICCI）などと協力し、日本の中小企業のインド進出の後押しをしたい」と意気込んだ。

協力機関としてあいさつしたジェトロの信谷和重副理事長は、日本に設置されるSME FCはインド政府としても世界で初めての試みであることを紹介し、インド側の日本企業誘致のコミットメントの強さを評価した。そして、「ジェトロが持つ相談対応機能、各種調査などのサービスを活用し、関係機関と共に日本の中小企業のインドビジネス発展の一助となりたい」と述べた。

SME FCでは、インドビジネスに関する規制や市場情報の提供のほか、インド企業とのビジネスマッチングなども実施する。

問い合わせ先は、以下のとおり。

• SME Facilitation Cell, 在日インド大使館（Embassy of India, Tokyo）
• アジャイ・セティ2等書記官（商務）〔Mr. Ajay Sethi, Second Secretary（Commercial）〕
• Email：fstrade.tokyo＠mea.gov.in

（注）在日インド大使館では、ジョージ駐日大使の国内視察の機会を捉えて「インドビジネス機会セミナー」を各地で開催。ジェトロも講師派遣に協力している。

（古屋礼子）