日産、米テスラ開発の充電規格「NACS」の採用発表、日系メーカーで初

(米国、カナダ、日本)

ニューヨーク発

2023年07月20日

日産は7月19日、2025年からテスラが開発した充電規格の北米充電標準規格(NACS)を採用することで同社と合意したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。5月のフォードを皮切りに、ゼネラルモーターズ(GM)、リビアン、ボルボ、ポールスター、メルセデスなどが既にNACS採用を決めているが(2023年6月12日記事参照)、日系メーカーでは日産が初めてとなる。6月には、自動車技術者協会(SAE)がNACSの標準化を発表した(2023年6月30日記事参照)。米国のバッテリー式電気自動車(BEV)販売台数で6割近くを占めるテスラの規格が充電器用ポートの主流になる可能性が高まっている。

日産はBEVについて現在、乗用車「リーフ」とスポーツ用多目的車(SUV)「アリア」の2モデルを北米市場に投入している。前者は充電用ポートにチャデモ、後者はコンバインド・チャージング・システム(CCS)を採用している。同社は、2024年以降に販売する「アリア」にNACS充電アダプターを提供し、2025年以降、米国とカナダで販売するEVにNACS用充電ポートの搭載を開始する。北米日産のジェレミー・パパン社長は「NACS規格の採用は、当社が『Nissan Ambition 2030』の長期ビジョンである電動化の拡大に向けて、電動モビリティーをさらに利用しやすくするというコミットメントを示すものだ」と述べた。

日産は2030年までに米国で販売する新車の40%以上を完全に電動化するとの目標を掲げている。同社は2025年後半からミシシッピ州カントン工場で新型BEVを2モデル生産する予定だ。

(大原典子)

(米国、カナダ、日本)

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