UAEではALPS処理水放出に関し客観的な報道

アラブ首長国連邦（UAE）政府やその関係者は、東京電力福島第1原子力発電所のALPS処理水の放出開始について、8月28日時点では、賛否などについて特に声明などは発表していない。

国内メディアも、外信を参照した報道にとどまっている状況だ。主要現地紙「ガルフ・ニュース」は8月25日、AFP通信を引用するかたちで処理水放出開始の事実とともに、放出された処理水の海水サンプル検査の結果、トリチウム濃度は安全基準を下回っていたこと、また国際原子力機関（IAEA）が日本の方針を支持していることを報じた。

同紙はまた、8月24日に中国政府が日本産水産物の輸入を禁止したことを受け、日本の水産品輸出は中国が871億円（2022年）で最大の相手国であることから、影響は少なくないだろうとの見通しとともに、日本の魚市場や漁の様子などを複数枚の写真を使って紹介している。

（山村千晴）