WTO報告、アフリカの2022年輸出額は前年比18％増、輸入額は16％増

WTOは7月31日、貿易統計に関する報告書「World Trade Statistical Review 2023」を発表した。それによると、2022年のアフリカ全体の物品輸出額は前年比18％増、輸入額は16％増となった。アフリカ域内の貿易では、2022年は全体の14％となり、2018年時点の16％からは減少した。

世界の2022年の物品輸出額は24兆3,120億ドルだが、アフリカ全体では世界シェア2.7％の6,552億ドルだった。アフリカの国別輸出額を見ると、南アフリカ共和国が前年比1％減の1,229億ドル（世界39位）で最大だった。ナイジェリア、アルジェリア、エジプト、アンゴラなど資源国からの輸出が多かった。アフリカ全体の輸出額と上位10カ国と金額は次のとおり。

• アフリカ全体の物品輸出額計：6,552億ドル
• 南アフリカ共和国：1,229億ドル
• ナイジェリア：627億ドル
• アルジェリア：611億ドル
• エジプト：493億ドル
• アンゴラ：476億ドル
• モロッコ：411億ドル
• リビア：357億ドル
• コンゴ民主共和国：262億ドル
• チュニジア：186億ドル
• ガーナ：173億ドル

輸入額も、南アが前年比19％増の1,362億ドル（世界36位）でアフリカ最大だった。続いて、エジプト、モロッコ、ナイジェリア、チュニジアの順だった。北アフリカでは食糧価格の高騰に伴って輸入額が増えた。アフリカ全体輸入額と上位10カ国と金額は次のとおり。

• アフリカ全体の物品輸入額：7,237億ドル
• 南ア：1,362億ドル
• エジプト：858億ドル
• モロッコ：715億ドル
• ナイジェリア：536億ドル
• アルジェリア：392億ドル
• チュニジア：267億ドル
• リビア：216億ドル
• ケニア：216億ドル
• エチオピア：188億ドル
• カーボベルデ：179億ドル

アフリカからの主要国輸出先は中国、インド、米国、スペインなどだった。主要な輸出品目は、金やダイヤモンド、ロジウムやパラジウム、銅や鉄鉱石、その他、肥料関連商品などが多かった。

（井澤壌士）