非常事態宣言を再延長

(ミャンマー)

調査部アジア大洋州課

2023年08月02日

ミャンマー国軍は7月31日、非常事態宣言を8月1日から6カ月延長すると発表した。国軍は2021年2月の権力掌握以降、非常事態宣言を既に3回延長している。直近では、権力掌握から丸2年経った2023年2月1日、非常事態宣言を6カ月延長した(2023年2月3日記事参照)。今回で4回目の延長となる。

今回の再延長は、非常事態宣言の解除から6カ月以内に実施が定められている総選挙が国内の治安情勢から難しいと国軍が判断したためだ。

非常事態宣言の再延長で、総選挙の実施がさらに先送りされる見通しとなり、ミャンマー進出の日系企業にとっては、先行きの不透明感がさらに増大し、引き続き厳しい事業運営を強いられることになる。

(注)憲法では、非常事態宣言について「通常、期間を1回につき6カ月間、2回まで延長することができる」と定めている。しかし、2回目の延長期限が切れる2023年2月1日時点では、憲法上の通常ではない状況のため、延長も合法として3回目の延長を行った。

(アジア大洋州課)

(ミャンマー)

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