駐サウジアラビア・イラン大使が着任

(イラン、サウジアラビア)

テヘラン発

2023年09月06日

アリレザー・エナヤティ駐サウジアラビア・イラン大使が9月5日、リヤドに到着し、着任した〔9月5日付イスラーム共和国通信(IRNA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。リヤドのイラン大使館は6月に業務を再開していた(2023年6月9日記事参照)。

同大使は、リヤドへの出発前夜の4日にイブラーヒーム・ライーシー大統領と会談した。会談の中でライーシー大統領は、近隣諸国との関係強化に向けたイランのアプローチを強調し、地域とイスラム世界においてイランとサウジアラビア両国が果たす重要な役割に言及した。また、「両国の協力および地域諸国間の協力強化は、地域や世界における地域諸国の地位を高め、外国が介入する余地を制限することになるだろう」と述べた(9月4日イラン大統領府外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

同大使は2日には、ホセイン・アミール・アブドゥラヒヤーン外相とも会談している。同外相は大使に対し、近隣政策の発展と深化を強調し、2国間および多国間の協力の機会を考慮して、両国の関係を強化することが重要とした(9月2日IRNA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

同大使は出発に先立ち、IRNAのインタビューに応え、「両国関係の形成は順調に進んでいるが、これは、2国間および多国間における両国のさらなる協力の始まりだ」と述べ、「今後、政治、経済、安全保障、商業、投資、文化、観光などさまざまな分野において、サウジアラビアとの協力関係を前進させることができるだろう」とした。また、両国の周辺地域は集団的な協力関係が必要とし、「2国間、多国間、イスラム世界などの異なる次元における両国間の関係の発展と深化は、前向きな効果をもたらすだろう」と述べ、「両国は、地域の影響力のある2カ国として互いに協力することで、地域協力の成功例を確立できることを期待している」とした。

なお、同大使はインタビューの中で、駐イラン・サウジアラビア大使も5日にイランに向けて出発するとしている(9月3日付IRNA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

(鈴木隆之、マティン・バリネジャド)

(イラン、サウジアラビア)

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