現代自働車と起亜のサプライヤーのDAS、ジョージア州に製造工場建設を発表

(米国、韓国)

アトランタ発

2023年09月12日

米国ジョージア州のブライアン・ケンプ知事(共和党)は96日、韓国の自動車部品サプライヤーのDASコーポレーションが3,500万ドルを投じて、同州キャンドラー郡メッター市に製造施設を建設すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。新たに300人の雇用を創出する予定で、2024年後半の操業開始を予定している。

DASは起亜や現代自動車のサプライヤーで、新工場では自動車用シートの金属フレームなどを生産し、現代自動車グループが同州サバンナ近郊に建設中の電気自動車(EV)・バッテリー工場メタプラント・アメリカ(HMGMA2022年5月23記事参照)とウエストポイントにある起亜の既存工場に部品を供給するという(「アトランタ・ジャーナル・コンスティテューション」紙電子版96日)。新工場が進出するメッター市は、HMGMAから45マイル(約72キロ)という場所だ。HMGMAから100マイル以内には、DASを含め10社のサプライヤーが工場建設を発表している。

DASの進出に際し、州は従業員の訓練費用を負担するほか、DASが立地する工業団地内の道路と下水道の整備のために2022年に50万ドルを提供した(APニュース96日)。また、従業員の年収が31,300ドル以上であれば、DASは今後5年間にわたり1人当たり3,000ドル、総額450万ドルの州所得税控除を受ける資格がある。さらに、メッター市とキャンドラー郡は、10年間の固定資産税減免制度を設けている。

ケンプ知事は「HMGMAのサプライヤーは、昨年度だけで20億ドル以上の投資をジョージア州にもたらした。信頼性の高い鉄道路線や高速道路を含むジョージア州の物流網は、DASのような企業を州内各地の重要なビジネスパートナーや世界中の市場へとつなぐ」と述べている。DASのショーン・キム最高執行責任者(COO)は「将来の事業拡大を見据え、HMGMAに近接しているメッター市は、世界的なEV生産拠点として理想的な立地だ」と述べた。

ジョージア州によると、EV市場が拡大する中で、同州は2018年以降、サプライチェーン全体を通して250億ドル以上の投資と3万人の雇用創出を実現した。

(吉田祥子)

(米国、韓国)

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