トルコ外相がイラン訪問、貿易分野などでの協力拡大で合意

(イラン、トルコ)

テヘラン発

2023年09月05日

トルコのハーカン・フィダン外相は9月3日にイランを訪問し、イブラーヒーム・ライーシー大統領、ホセイン・アミール・アブドゥラヒャーン外相と会談した。

フィダン外相は会談後、アブドゥラヒャーン外相との共同記者会見で、第8回イラン・トルコ戦略的関係最高評議会へ、ライーシー大統領を公式に招待したと発表した。また、フィダン外相は、イランとサウジアラビアの国交正常化合意についても評価しているとし、イラン、サウジアラビア、トルコの3カ国が地域大国として地域の安定の責任を負うと述べた。加えて、イラン核合意「包括的共同行動計画(JCPOA)」についても議論し、必要な情報を得たとした〔9月3日付イスラーム共和国通信(IRNA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。

これに対して、アブドゥラヒャーン外相は今回の会談でさまざまな2国間問題や地域・国際的課題について議論したと述べ、両国の友好関係は古く深いもので、設定された目標に向けて、2国間関係を今後さらに強化できることを期待しているとした。特に2国間貿易について、目標金額は 300 億ドルで、両国関係は現在正しい軌道に乗っているとした上で、関税問題など、まだ協力を強化すべき分野があると述べた。ほかにも、農業・畜産や科学技術、エネルギー・電力など多くの分野での協力に合意したとした(9月3日付イラン外務省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。4月4日付IRNAによると、2022年のイランとトルコ間の貿易額は前年比12%増の64億2,000万ドルに達している。

また、ライーシー大統領はフィダン外相との会談で、両国の文化的、歴史的共通点を強調した。トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領の新たな任期中に両国関係を強化し、さらなる地域的・国際的な交流を行うべきと述べた。(9月3日付IRNA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

(鈴木隆之、マティン・バリネジャド)

(イラン、トルコ)

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