三井住友銀行と貿易大学ホーチミン市分校が覚書締結、大学連携で人材育成へ

(ベトナム)

ホーチミン発

2023年09月22日

三井住友銀行と貿易大学ホーチミン市分校(注)は9月6日、人材育成に関する覚書(MOU)を締結した。同日に開催されたMOU締結式典には、同社の西村祐一常務執行役員、同大学のグエン・スアン・ミン学長、ジェトロ・ホーチミン事務所の松本暢之所長らが出席した。

三井住友銀行が、インターンシッププログラムを通じて、貿易大学の大学生を対象に、金融実務やビジネスマナーを学ぶ機会を提供する。パイロットケースとして、2023年9月時点で2人のインターン生をホーチミン支店で受け入れており、今後、ハノイ支店でも受け入れを拡大していく予定だ。

貿易大学ホーチミン市分校は経営学、金融、マーケティング分野に強みを持ち、修士・博士課程を設けて、専門性の高い人材育成を行っている。三井住友銀行は大学のインターン生の受け入れを推進することで、ベトナムの教育分野の発展に貢献するとともに、高度人材の育成・確保にも結び付けたい狙いだ。

MOU締結式典において、西村常務執行役員は、同MOU締結がSMBCグループ中期経営計画の経営の柱の1つである「社会的価値の創造」に資すると指摘し、「経済分野のみならず教育分野でも連携して、日本とベトナム両国の持続可能な成長を目指す」と連携の意義を述べた。

さらに、同社では、同大学からのインターンシップ受け入れ可能な企業の紹介を通じて、日本語を学ぶベトナム人の日本企業での就労を支援していく計画もあるという。今後の展望について、三井住友銀行ホーチミン支店の畠山央支店長は「日本とベトナムの経済関係強化を担う中核人材の育成に貢献する」と抱負を述べた(ジェトロによるヒアリング9月6日)。

写真 MOU締結式典の様子(ジェトロ撮影)

MOU締結式典の様子(ジェトロ撮影)

(注)貿易大学は1960年に創設された公立大学で、本校はハノイ市にあり、ホーチミン市とクアンニン省にそれぞれ分校がある。

(児玉良平)

(ベトナム)

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