米NY市のアダムス市長、難民問題解決に向けラテンアメリカ3カ国を訪問

(米国、メキシコ、エクアドル、パナマ、コロンビア)

ニューヨーク発

2023年10月06日

米国ニューヨーク(NY)市のエリック・アダムス市長(民主党)は、NY市に到着する難民申請者が増え続けている課題への対処の一環として、10月4日からメキシコとエクアドルに加え、パナマとコロンビアの国境地帯を訪問していると主要メディアが報道した。

アダムス市長は訪問の目的について10月3日の会見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、国連総会の際にNYを訪問した各国首脳から大多数の移民がパナマとコロンビアにまたがるダリエン地峡を通過しているとの情報を聞いたため、そこで何が起こっているのかを確認することや、その周辺地域に住んでいる人々にNY市が抱えている移民問題の現状を伝えることと述べていた。加えて、アダムス市長は、NY市では収容者が11万7,000人以上と収容可能人数の限界に達した上、ここ数日でも1日に600人近くが到着したと述べ、「米国は常に移民を受け入れてきた国ではあるが、削減戦略をもって責任ある方法で移民を受け入れたい」とし、この問題を解決するには「地域、州全体、連邦政府、そして国際的な計画を立てなければならない」と強調した。

アダムス市長はまた、NY州のキャシー・ホークル知事(民主党)とともに、上述の会見と同じ3日に、難民希望者の法的サービスを提供する市の取り組みを強化するため、3,800万ドル以上を州から新たに拠出すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしている。同日は、7月31日以前に米国に入国したベネズエラからの難民に対する連邦政府による一時保護資格(TPS)の延長外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます初日と重なった。アダムス市長はこの発表で「連邦政府がわれわれの声に耳を傾け、NY市の保護下にある多くの人々が働けるよう道を広げてくれたことに感謝している」と述べた。NY市は8月9日、NY州と連邦政府に対して、難民への労働許可を急ぐよう要請し、バイデン政権は8月30日、ホークル知事と会談していた(2023年9月4日記事参照)。

(吉田奈津絵)

(米国、メキシコ、エクアドル、パナマ、コロンビア)

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