西アフリカ最大級の医療機器展示会が開催

(ナイジェリア、西アフリカ)

ラゴス発

2023年10月12日

ナイジェリアの経済都市ラゴスで92628日、10回目となる西アフリカ最大の医療機器・製薬展示会「メディック西アフリカ(Medic West Africa)」が「メドラボ西アフリカ(Medlab West Africa)」と同時開催された。32カ国から161社が参加し、医療機器代理店や医療従事者など延べ3,600人以上が来場した。国別では、ドイツが大型パビリオンを出展し、11社のドイツ企業がパビリオン内で展示を行った。そのほか、日本や中国、韓国、バングラデシュなどからの参加もみられた。

写真 大規模なブース展開を行う外国企業や代理店の姿も(ジェトロ撮影)

大規模なブース展開を行う外国企業や代理店の姿も(ジェトロ撮影)

写真 ドイツのパビリオン、全11社が展示を行った(ジェトロ撮影)

ドイツのパビリオン、全11社が展示を行った(ジェトロ撮影)

展示会は4つのホールに及び、医療機器関連分野では米国のGEヘルスケア、ドイツのシーメンスヘルスケア、中国からミンドレー(深圳邁瑞生物医療電子)など、各国の大手企業が出展した。日本からは富士フイルムがブースを構えたほか、オムロン、キヤノン、東洋紡、日本光電工業、富士電機などの医療機器や関連製品を取り扱う現地代理店の出展もあった。

心電計や血液検査装置、血中酸素飽和度測定機器(パルスオキシメーター)などで知られる日本光電ミドルイーストの嶋田隆彦社長に106日に話を聞いたところ、同社は今回初めて現地代理店と協力して出展したという。出展企業と来場者が予想以上に多く、ナイジェリアを中心とする西アフリカ市場の潜在性を実感するとともに、東アフリカ同様に西アフリカでの中国メーカーの躍進を感じたと話した。中国企業との競争や、現地政府や医療機関の購買力を考慮すると、価格も重要な要素だが、日本のメーカーとして「日本品質」や「独自技術」による差別化戦略を推進したいと語った。同社は単独ではなく他の日系企業との協力を視野に、包括的なソリューション提案の可能性を模索しながら、ナイジェリアやガーナなど西アフリカ市場開拓を通じて、現地の医療基盤強化へ貢献したい考えだ。

写真 日本光電ミドルイースト社長の嶋田隆彦氏(右から2番目)(ジェトロ撮影)

日本光電ミドルイースト社長の嶋田隆彦氏(右から2番目)(ジェトロ撮影)

2024年には「メディック西アフリカ(Medic West Africa)」と「メドラボ西アフリカ(Medlab West Africa)」は時期を変えて開催する。それぞれ4月17~19日、4月22~24日の予定だ。主催者によると、ナイジェリアの政府調達の入札スケジュールを考慮し、開催時期を早めるという。既にオーストリア、バングラデシュ、ブラジル、ドイツ、韓国が国別パリビオンの設置を予定している。

(柴田北斗)

(ナイジェリア、西アフリカ)

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