ラルバウイ大統領官邸内閣官房長官、首相に就任

(アルジェリア)

パリ発

2023年11月17日

アルジェリア首相官邸の1111日付の声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、アブデルマジド・テブン大統領は同日、20216月に就任したエイムン・ベンアブデラフム首相を解任し、大統領官邸内閣官房長官のナディル・ラルバウイ氏を新首相に任命した。

ラルバウイ氏(74歳)は、外交官としてのキャリアが長い。ラルバウイ氏はアルジェ大学法学部を卒業後、アルジェ弁護士会に所属し、弁護士として活躍してからエネルギー・鉱業省に入省し、その後、産業省でアラブ・マグレブ連合関係業務を担当した。1990年代前半に外務省に異動し、アラブ・マグレブ部長、国際経済関係部長などを務めた。2000年代から駐パキスタン大使、駐エジプト大使、アラブ連盟担当大使に任命された。2020年に外交官から引退したが、20217月に外務省官房に戻り、その後国連大使に任命され、20233月には大統領官邸内閣官房長官に就任した。

フランスの「ル・モンド」紙および有力アフリカ経済誌「ジュヌ・アフリック」によると、テブン大統領は、食料品の安定供給に関する対応不足などの問題に対して、ベンアブデラフム前首相とその内閣による政策の実現に時間がかかり、効果が不十分だったとして、最近不満を表明していたと報道されている。

アルジェリアは、2024年に大統領選挙を予定している。テブン大統領は大統領選挙への立候補をまだ明らかにしていないが、今回の新首相就任の動きは同選挙に向けた準備との見方がある。テブン大統領は軍関係者に引き続き支持されており、また野党指導者の政治活動が特に目立っていない中、テブン大統領の再選の可能性が高まっているとみられている。

(ピエリック・グルニエ)

(アルジェリア)

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