インド初のポケモンイベント、デリー首都圏で実施

(インド、日本)

ニューデリー発

2023年11月30日

人気ゲーム「ポケットモンスター(ポケモン)」のキャラクター関連事業を手掛ける株式会社ポケモン(本社:東京都)は11月17~19日、デリー首都圏のノイダにある大型ショッピングモール内で、インド初となるイベント「ポケモン・メラ(Pokémon Mela、注1)」を開催した。イベントでは、ゲームに登場する「ピカチュウ」が、インドで初めて一般消費者向けにダンスショーを披露した。また、ポケモンに関する景品付きクイズや撮影会が行われたほか、アニメーションビデオの上映やフォトブースが設置され、来場者を楽しませた。

ポケモンのコンテンツは現在、インド国内ではアニメ版が「ディズニーチャンネル」で放送されるほか、YouTubeのポケモン公式ヒンディー語チャンネルでも視聴可能で、後者の登録者数は2,330万人を超える。さらに2023年9月には、連邦公用語のヒンディー語のほか、インド南部の言語であるタミル語とテルグ語、インド東部のベンガル語を加えた計4言語で、オリジナル短編動画「ポケモン:ジャーニー・オブ・ワン・ドリーム(Pokémon - The Journey of One Dream、注2)」が公開された。

ゲームにおいても、株式会社ポケモンはインド国内市場向けに現地化を進めている。短編映画の公開時期には、モバイルゲームアプリ「ポケモン GO」に登場する800種以上のポケモンに、従来の英語名だけでなく、ヒンディー語名も新たに付けた。今回のイベントでも、同ゲームの利用者のために、会場付近に期間限定のゲーム内スポット「ポケストップ」を設けた。

同社インドマーケティング室の梅木壮一氏によると(ヒアリング日:11月17日)、今回のイベントは新商品の発売に合わせたものではなく、ショッピングモールを訪れた一般消費者へのポケモンの浸透を図ることを目的として実施したものだ。同社はインド地場不動産企業DLFと組み、今回のノイダのほか、12月には首都ニューデリーにあるモール2カ所でも同様のイベントを実施する予定だ。

写真 ピカチュウがダンスショーを披露したノイダでのイベントの様子(ジェトロ撮影)

ピカチュウがダンスショーを披露したノイダでのイベントの様子(ジェトロ撮影)

(注1)「Mela」はヒンディー語で「祭り」の意。

(注2)正式表記は「Pokémon」。「Pokemon」の文字「e」の代わりに、文字「e」にアクセント記号が付いた「é」を使用。

(ジェニカ・カルラ、広木拓)

(インド、日本)

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