UAE、2023年は複数国とCEPA交渉加速

(アラブ首長国連邦、イスラエル、トルコ、インドネシア、カンボジア、ジョージア、韓国、コスタリカ、タイ、マレーシア、セルビア、ニュージーランド、日本)

ドバイ発

2023年11月27日

アラブ首長国連邦(UAE)は、複数の国と包括的経済連携協定(CEPA)の締結に向けた交渉を実施しているが、2023年は11月現在までに3カ国との発効、2カ国との署名、1カ国との交渉妥結に結びつけた。

2023年4月には、イスラエルとのCEPAが発効した。同国とは2021年12月から交渉を始め、2022年6月に署名していた(2022年6月2日記事参照)。これにより、対イスラエル貿易の関税品目の96%以上、貿易額の99%以上が関税撤廃または削減対象としてカバーされる。

9月には、インドネシアおよびトルコとのCEPAがそれぞれ発効した。インドネシアとは2021年9月から(2022年7月7日記事参照)、トルコとは2021年9月から交渉をしてきた(2023年6月21日記事参照)。CEPA締結によって2国間の非石油部門の貿易額を、インドネシアとは5年以内に100億ドル以上に押し上げること、トルコとは5年以内に400億ドルに倍増させることを目標としている。

またUAEは、カンボジアと6月に、ジョージアと10月に署名した。カンボジアとは4月に合意(2023年5月10日記事参照)した後、約2カ月で署名にこぎつけている。CEPAによってカンボジアとは、2022年に4億700万ドルだった両国間の非石油部門の貿易額が、5年以内に10億ドルに倍増することが期待されている。UAEはカンボジアにとってアラブ諸国最大の貿易相手国で、2022年のカンボジアと同地域との貿易額のうち70%をUAEが占めた〔2023年6月8日付国営エミレーツ通信(WAM)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。ジョージアとは、両国間の非石油部門貿易額を、現在の4億8,100万ドルから5年間で15億ドルに増加させることを目指している。

韓国とは10月に締結交渉が妥結した(2023年10月17日記事参照)。UAEはさらに、2023年に入って新たにコスタリカ、タイ(2023年5月15日記事参照)、マレーシア(2023年5月25日記事参照)、セルビア、ニュージーランドとそれぞれ交渉を開始した。UAEは最終的に、日本含む103カ国までCEPAの締結対象を広げ、貿易総額のうち最大95%がカバーされることを目指している。

(清水美香)

(アラブ首長国連邦、イスラエル、トルコ、インドネシア、カンボジア、ジョージア、韓国、コスタリカ、タイ、マレーシア、セルビア、ニュージーランド、日本)

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