上海市の中華レストランで日本酒ペアリングイベントを開催

(中国)

上海発

2023年12月11日

ジェトロは12月4日、日本食品海外プロモーションセンター(JFOODO)の販売促進活動の一環として、中国上海市内の中華レストランで日本酒の普及を目的とした日本酒と中華料理のペアリングイベントを実施した。

日本の農林水産省が発表した「2022年農林水産物・食品の輸出実績」によると、2022年の中国向け日本酒(清酒)輸出額は前年比37.8%増と順調に伸び、141億6,000万円を記録した。一方で、中国で日本酒を提供しているのは日本料理店に限定されており、今後、輸出をさらに拡大していくためには、中華レストランでの日本酒の提供、消費額の拡大が必要不可欠だ。

同イベントでは、中華レストランのオーナー、KOL(注)など約15人を招いて実施した。イベントでは、日本酒ソムリエによる日本酒紹介セミナーや、中華料理にペアリングした日本酒の試飲会が開催された。

参加者からは、「日本酒がこんなに飲みやすく、おいしいと思わなかった」「日本酒は今回試食した中華料理とよく合うので、今後、自身が経営する店舗での販売を検討したい」「中華料理と日本酒のペアリングは新鮮な体験で楽しかったので、今後もこういうイベントに参加したい」との肯定的な声が寄せられる一方で、「日本酒に関する知識が少なく、顧客に説明できない」といった声も聞かれた。

上海市内の中華レストランでは、白酒、紹興酒など中国産の酒類以外に、ワインなどの外国産酒類も好まれており、消費量が多い。中華レストランで日本酒が定着すれば、消費量の増加が期待できる。

ジェトロでは今後、深セン、広州の中華レストランでの日本酒ペアリングイベントを実施していく予定だ。

写真 ベアリングイベントにおけるセミナーの様子(ジェトロ撮影)

ベアリングイベントにおけるセミナーの様子(ジェトロ撮影)

写真 ペアリングイベントで提供された日本酒(ジェトロ撮影)

ペアリングイベントで提供された日本酒(ジェトロ撮影)

写真 ペアリングイベントで提供された中華料理(ジェトロ撮影)

ペアリングイベントで提供された中華料理(ジェトロ撮影)

(注)「Key Opinion Leader」の略称で、特に中国の消費者の購買意思決定に強い影響力を与える専門性を持ったインフルエンサーを指す。

(王志燕)

(中国)

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