李強首相がスイス大統領と会談、スイスにビザ免除措置実施へ

中国の李強首相は1月15日（現地時間）、スイスのベルンでフィオラ・アムヘルド大統領と会談した。

李首相は、中国とスイスは引き続きハイレベル交流を継続・強化し、両国の政府間対話と協力メカニズムをより有効に活用することにより、あらゆる分野での往来の再開が加速することを望んでいるとした。また、双方は、自由貿易や税関などの分野における協力を強化する一方、グリーン、金融、デジタル経済などの新たな分野における協力を開拓することにより、両国の経済と貿易における協力の推進を呼びかけた。その上で、スイスに対しては、在スイス中国企業向けに引き続きオープンで公正かつ差別のないビジネス環境を提供することを要望した。他方、中国側としては、スイスと文化財、教育、青年、スポーツなどの分野における協力の強化を望んでいるとした。さらに、両国は国連など多国間の枠組みにおいて、インフラ投資、国際開発援助、気候変動対策などの分野で協力を強化し、世界の平和と発展に共同で積極的な貢献を果たす必要があるとの考えを示した。

中国外交部、FTAのアップグレードやビザ免除を発表

中国外交部は1月15日、本会談の結果として、中国・スイス自由貿易協定（FTA）のアップグレードに関する共同研究の完了を発表した。両国は、正式な交渉の早期開始で合意、両国間で新たに外相級戦略対話、金融作業部会、エネルギー作業部会、教育政策対話、安全保障理事会を2024年内に開催し、国交樹立75周年を迎える2025年には人的・文化的交流を一層強化することで一致した。

また、中国はスイスに対し、一方的措置としてビザ免除待遇を与えるとした。スイスも、中国国民およびスイスへ投資する中国企業に対するビザ発給に一層の便宜を図るとした。

（趙薇）