第47回バグダッド国際見本市が開催

(イラク、サウジアラビア、日本)

ドバイ発

2024年01月24日

イラクの首都バグダッドで1月10~19日、第47回バグダッド国際見本市が開催された。例年11月上旬の開催だが、2023年10月に発生したイスラエルとガザの武力衝突を受けて、今回は1月に延期しての開催となった。

同見本市には26カ国・地域(イラク、日本、中国、韓国、イラン、インド、ドイツ、トルコ、クウェート、ヨルダン、チェコ、レバノン、スペイン、フィリピン、インドネシア、オマーン、アゼルバイジャン、サウジアラビア、フランス、パレスチナ、パキスタン、スウェーデン、タイ、モロッコ、セルビア、バングラデシュ)から800社以上が出展した。

イラクのムハンマド・スーダーニー首相は開会式で、投資と開発の機会を融合させ、パートナーシップを育み、さまざまな分野で見本市に参加する国々と協力の可能性を探る同見本市の重要性を訴えた。また、イラクの投資・経済環境はあらゆる形態の協力・交流に対してオープンなことを強調し、投資を呼びかけた〔1月10日付イラク国営通信(INA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。

今回の開催ではサウジアラビアが主賓国となっており、会場内で最大規模のパビリオンを設置した。食品や日用品、工業製品、ITサービスなどの多岐にわたる分野から128のサウジアラビア企業・団体が出展した。

写真 サウジアラビアパビリオンの入り口(ジェトロ撮影)

サウジアラビアパビリオンの入り口(ジェトロ撮影)

在イラク日本大使館の主催によるジャパンパビリオンも設置され、現地でビジネスを展開する日本企業のイラク現地代理店など19社・団体が出展した。ジェトロもブースを出展し、イラク現地スタッフが同国でのビジネス展開を希望する日本企業の製品サンプルやカタログを来場者に案内した。来場者からは、「高品質かつ最先端の日本製品がより多くイラク市場に入ってほしい」「日本の高品質な食品、医薬品、医療機器、そのほか最先端技術製品のイラク市場参入を期待している」といった声が聞かれた。また、111日にはジャパンデー式典が開催され、日本の茶道やアニメ、漫画が紹介された。

写真 ジェトロのブース(ジェトロ撮影)

ジェトロのブース(ジェトロ撮影)

なお、イラクでは2023年10月以降、親イラン武装勢力による米国大使館や米軍関連施設に対する攻撃が相次いでいる。日本の外務省はバグダッドを含むイラク一部エリアを危険レベル4の退避勧告に設定している。

(オマール・アル・シャメリ、太田尭久)

(イラク、サウジアラビア、日本)

ビジネス短信 2f3f313d37295408