インドとフィンランド政府、教育・技能分野で初のハイレベル対話

(インド、フィンランド)

ニューデリー発

2024年02月09日

インド教育省は1月31日、フィンランド教育・文化省との第1回ハイレベル対話会合をオンラインで開催した。両国は今回の対話を通じて、就学前教育から高等教育までに加え、学生の交流や技能開発における協力をうたった共同宣言を採択した。

インド教育省の発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によると、両国ともに特に強い関心を示したのは理数系分野を中心とする教員の能力向上や、教育場面でのデジタル技術の活用における協力可能性だ。また、人工知能(AI)や量子技術、気候変動といった新分野における共同研究も模索したいとした。

加えて、インド側からは、2020年に導入した「国家教育政策2020(NEP 2020)」を通じて、高等教育の国際化を図ろうとしている新たな施策についても紹介された。NEP 2020では、インドの有力大学は海外キャンパスを設置することが奨励される一方、海外の有力大学のキャンパスをインド国内に誘致することがうたわれている。

なお、フィンランドのトゥーラ・ハータイネン雇用相(当時)が2022年12月に訪印した際、両国は移住と移動に関わる共同声明に合意している。この合意に基づき、技能を持つインド人材のフィンランドへの送り出しに関し、両国間で現在協議が進められている。

(サンディープ・シン、広木拓)

(インド、フィンランド)

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