広島で食品・酒類の輸出商談会を開催、初心者も参加

ジェトロは2月5日から6日にかけ、広島市内で「Fine Food ＆ Sake HIROSHIMA 2024」(食品・酒類国内輸出商社商談会)を開催した。広島市や呉市、ひろしま産業振興機構とともに開催し、カキなどの食品や日本酒を特産品に持つ広島広域都市圏（注）などの事業者の輸出支援を目的とするもの。7回目の開催となった。商談会には広島広域都市圏などから49の事業者が参加し、国内輸出商社5社と合計74件の商談を行った。

参加商社からは、「新しいメーカーとの商談もあり、新規商品として提案できるものがあった」「東京の展示会などでは会えないようなメーカーとゆっくり商談をすることができ、有意義だった」など、今までつながりのなかったメーカーと交流できたことを評価する声があり、地方で開催する商談会の必要性がうかがえた。

参加事業者からは、「新規取引につながりそう」「有望な販路を見つけることができた」といった具体的な成約に関する指摘があった。また「タイの市場ニーズや現地生産品について情報を得られた」「英国内の情報を得られた」などのように、海外市場の情報を得る機会として評価する声も上がった。その他、初めて輸出に取り組む事業者からは、「輸出の売り上げがほとんどないので、ノウハウもない中、バイヤーと話せるのは貴重」として、この商談会が経験の場になったといった声もあった。

このように、輸出経験のある事業者への輸出拡大機会を提供するだけでなく、初めて輸出に取り組む事業者に対しても、商談の機会（商談スキルアップ、商社からのアドバイス、海外市場の情報収集）を提供することで、輸出に取り組む事業者の裾野を拡大し、海外販路開拓に向けた意識を醸成する商談会となった。

（注）広島広域都市圏には、山口県の岩国市、柳井市、周防大島町、和木町、上関町、田布施町、平生町、島根県の浜田市、美郷町、邑南町が含まれる。

（豊嶋佑介）