2023年は輸入減少で経常収支の赤字が縮小

(ケニア)

ナイロビ発

2024年02月19日

ケニア中央銀行は2月7日、金融政策委員会のブリーフィングで国際収支統計(速報値)を発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。経常収支は、前年の57億7,400万ドルの赤字から2023年は42億5,900万ドルの赤字に赤字幅が大きく縮小した。経常収支の赤字比率もGDP比で2022年の5.0%から2023年は3.9%となった。

経常収支の改善に貢献したのが輸入の減少で、2023年は171億600万ドルと前年比で10.6%減少となった。輸出も72億5,800万ドルと2.2%減だったが、輸入の減少がさらに大きかった。一次所得収支は20億2,700万ドルに赤字額が膨らんだものの、在外ケニア人からの送金額が4.0%増の41億9,000万ドルに増加したこともあり、二次所得収支は7.2%増の69億8,300万ドルに増加した。金融収支をみると、直接投資、証券投資ともに減少したものの、その他投資が増え、全体では赤字額が18.9%減の35億3,600万ドルと改善している。

中銀は、2024年は輸入の回復や在外ケニア人からの送金額、農産物輸出の増加の一方、機械、輸送部品などの輸入増加を見込んでおり、経常収支を48億6,900万ドルの赤字、経常収支の赤字のGDP比は4.0%となると予測している。

(佐藤丈治)

(ケニア)

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