海南省へのビザなし渡航対象を日本含む59カ国に拡大

(中国、日本)

広州発

2024年02月21日

中国国家移民管理局は2月9日、海南省に入境する外国人への30日間査証(ビザ)免除措置の対象を拡大すると発表し、当日から実施した。ビジネスや貿易のための訪問、家族や親族への訪問、医療、展示会への参加、スポーツ大会への参加などの理由でのビザ免除を認め、就労と留学は対象外となった。活動範囲は海南省内に限り、滞在時間は入境日の翌日午前0時から起算される。

計59カ国(注)が対象となり、主な国はアジアでは日本や韓国、シンガポール、マレーシア、欧州は英国やフランス、ドイツなど、北米は米国やカナダなどが含まれている。なお、海南省の主要都市である海口市や三亜市には日本からの直行便がなく、日本から渡航する場合、近くの広東省広州市や深セン市、または香港などを経由する必要がある。

海南省は、観光目的に限定した30日間ビザ免除措置を2018年5月から実施していたが(2018年4月20日記事参照)、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2020年3月から一時停止していた。2023年3月には同措置を再開しており、今後も引き続き有効とする。

また、地元メディア「海南日報」の報道によると、海南省海口市の出入境検査ターミナルでは、査証(ビザ)免除措置の対象が拡大された2月9日から18日までの同省への出入境者が延べ5万5,000人に上り、そのうち上記59カ国のビザなし渡航は、入境した外国人旅行客の総数の50%を占めたという(「海南日報」2月19日)。

(注)対象国はロシア、英国、フランス、ドイツ、ノルウェー、ウクライナ、イタリア、オーストリア、フィンランド、オランダ、デンマーク、スイス、スウェーデン、スペイン、ベルギー、チェコ、エストニア、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、アイルランド、キプロス、ブルガリア、ルーマニア、セルビア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、北マケドニア、アルバニア、米国、カナダ、ブラジル、メキシコ、アルゼンチン、チリ、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、日本、シンガポール、マレーシア、タイ、カザフスタン、フィリピン、インドネシア、ブルネイ、アラブ首長国連邦(UAE)、カタール、モナコ、ベラルーシの計59カ国となる。

(高文寧)

(中国、日本)

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