ベトナムのビンファスト、インドのタミル・ナドゥ州南部でEV工場建設開始

(インド、ベトナム)

チェンナイ発

2024年03月01日

ベトナムの電気自動車(EV)メーカーのビンファストは2月25日、インドのタミル・ナドゥ(TN)州南部トゥートゥクディ(注)でEV工場の起工式を行った。TN州産業振興公社(SIPCOT)の工業団地内に建設する400エーカー(約1.62平方キロ)の工場に、今後5年間で5億ドルの投資を行い、3,000人以上の雇用が生み出される見込みだ。このプロジェクトにより、同社のグローバルな生産体制を強化していくと表明している(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。年間生産能力は15万台を計画しており、将来的には総額20億ドルの投資になる可能性がある。

ビンファスト・インディアのファム・サン・チャウ最高経営責任者(CEO)は、インドは価格に敏感な市場であることから、比較的リーズナブルなモデルを投入すると述べた。また、トゥートゥクディに進出を決めた理由として、輸出に便利な港があることや、人材が豊富なことを挙げた。輸出先は西アジア、アフリカを見込んでいるという(「タイムズ・オブ・インディア」2月26日)。

ビンファストは1月に開催されたTN州の投資誘致イベント「グローバル・インベスターズ・ミート2024」で、TN州への投資を発表していた(2024年1月17日記事参照)。また、人口が世界最大で、EV市場が拡大しているインドでの成長の機会をつかむことを当地進出の理由としており、インドで販売網を作りあげていくとしている。

(注)トゥートゥクディ(旧称ツチコリン)は、V・O・チダンバラナール港を有し、2022年度の同港の貨物取扱量は前年度比11.5%増の3,804万トン。

(浜崎翔太)

(インド、ベトナム)

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