2月のインフレ率は前月比0.83%、教育が押し上げ

(ブラジル)

サンパウロ発

2024年03月18日

ブラジル地理統計院(IBGE)は3月12日、同国の代表的な物価指数である拡大消費者物価指数(IPCA)について、2月の前月比上昇率を0.83%と発表した(添付資料表参照)。

費目別にみると、9項目中7項目が上昇した。最も上昇率が高かったのは教育(4.98%)、次いで、通信(1.56%)、飲食料品(0.95%)と続いた。寄与度でみると、教育(0.29ポイント)、飲食料品(0.20ポイント)、交通・運輸(0.15ポイント)の寄与度が高い。IBGEのアンドレ・アルメイダ物価指数アナリストは、教育については「学校年度の始まりに学費が引き上げられることが多い」こと、通信については有料放送テレビ事業の料金が上昇したこと(4.02%)、飲食料品についてはタマネギ(7.37%)やジャガイモ(6.79%)などの価格上昇が大きな要因だったとしている。アルメイダ氏は「飲食料品は、気温上昇や大雨などの天候不順の影響があった」と説明した。

2024年3月を基準にした過去12カ月のインフレ率(累計)は4.50%で、中央銀行が設定した2024年のインフレ目標値(3.00%、許容幅1.50~4.50%)を達成している。ブラジル中央銀行が3月12日に公開した週次経済レポート「フォーカス」によると、2024年のインフレ率の予測値は3.77%、1カ月前の同予測値(3.82%)から0.05ポイント低下した(注)。

(注)中銀の週次レポート「フォーカス」は、中銀がブラジル国内100機関以上の金融機関を対象に行ったアンケート結果をまとめたもの。毎週金曜日の集計を基に平均値を算出し、翌週の月曜日に公表される。

(エルナニ・オダ)

(ブラジル)

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