港湾空港省、国内最大港の拡張・近代化に212億レアルの官民投資を発表

(ブラジル)

サンパウロ発

2024年03月22日

ブラジル港湾空港省は3月11日、ブラジル最大の港であるサントス港(サンパウロ州サントス市)を拡張・近代化するため、2024年から2028年にかけて126億レアル(約3,780億円、1レアル=約30円)が投資されると発表した。

3月11日付サントス市公式サイトによると、2024年に5億6,800万レアル、2025年に20億8,000万レアル、2026年に33億レアル、2027年に34億レアル、2028年に33億レアルが投資される予定。また、3月11日付サントス港管理公社(APS)公式サイトによれば、同期間に民間事業者のみによる86億8,000万レアルの投資も予定されており、合計212億8,000万レアルがサントス港に注がれることとなる。

また、合計12のインフラ計画も発表された。その中には、サントス市とグアルジャ市を結ぶ海底トンネルの建設計画が含まれている。サントス市とグアルジャ市の間には河口があり、移動の多くはフェリーで行われるが、フェリーが運航している間はサントス港を利用する船は待機しなければならないが、同海底トンネル建設によってその問題が解消される。また、APSは2月7日付ユーチューブ公式チャンネルで、移動時間も現時点の90分から2分まで短縮できると説明。この計画は連邦政府が2023年8月に導入した新経済政策案PAC(2023年8月29日記事参照)の事業の1つとして位置づけられており、合計60億レアルを連邦政府とサンパウロ州政府が5割ずつ負担することとなる予定。

その他、旅客ターミナルを港からサントス市の中心部に移転する計画も発表され、3月12日付現地紙「ポデール360」によると、それを実行すれば港内に貨物輸送用の新たなエリアができる。14億レアルの費用が計上されると予想されており、詳細は今後定められるが、連邦政府と民間事業者がその費用を共同で負担する予定だ。

(エルナニ・オダ)

(ブラジル)

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