インドネシア次期大統領、岸田首相を表敬

(インドネシア、日本)

ジャカルタ発

2024年04月05日

首相官邸は4月3日、インドネシアのプラボウォ・スビアント国防相が岸田文雄首相を表敬訪問したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。大統領選挙(2月14日)に当選後初の外遊先として、習近平国家主席らと会談を行った中国への訪問に続き、2カ国目の訪問となった(2024年4月4日記事参照)。プラボウォ大臣は10月20日に大統領に就任する予定だ。

岸田首相は大統領選当選への祝意をあらためて表した上で、「基本的な価値や原則を共有する包括的・戦略的パートナーとして、2国間関係や地域・国際情勢に係る協力をさらに進めていきたい」と述べた。また、インフラ協力やエネルギー協力を通じたインドネシアの発展への貢献や、同国のOECD加盟プロセス(注)の進展に向けた取り組みを支援することなどを伝えた(外務省4月3日外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

プラボウォ大臣は、両国はこれまで良好な協力関係を築いてきたとした上で、「将来のより強固な結束や、防衛分野の協力関係を強化するため、日本政府に協働を求めたい」と述べた(インドネシア国防省4月3日外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

大統領就任後の外交政策に向けた前向きな一歩と評価する声も

当地の経済紙「ジャカルタ・ポスト」(2024年4月3日付)は、中国とインドネシアの経済関係がますます深化している中で、プラボウォ大臣が中国に続き、米国の同盟国・日本を訪問した点に触れ、「中国と米国との間のバランスを取るための前兆とみなされるべきだ」とした。また「10月の大統領就任後の外交の基礎を築く上で、非常に前向きな一歩だ」と評価した。

(注)OECDは2024年2月20日、インドネシアの加盟に向けた交渉を開始することを決定した。インドネシア政府は2023年7月にOECD加盟を目指す方針を正式表明した。

(大滝泰史)

(インドネシア、日本)

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