菅野包装資材、スリランカで包装資材の生産開始

(スリランカ、日本)

コロンボ発

2024年04月11日

食品などの製品フィルムパッケージの生産、販売を行う菅野包装資材(本社:兵庫県加西市)の現地法人スガノコロンボは4月5日、スリランカのミーリガマ輸出加工区(EPZ)で工場の開所式を行い、包装資材の生産を開始すると発表した。

式典に出席した、菅野包装資材社長の菅野弘司氏は「今後の成長が見込まれるインドや中東、アフリカへの展開に至便な地理的位置、人々が親日でもあるという点に期待してスリランカへの進出を決めた。新型コロナの流行やスリランカの経済危機などを乗り越えて工場稼働に至った。品質を重視して生産していきたい」と述べた。

写真 工場内で開かれた式典であいさつする菅野弘司氏(ジェトロ撮影)

工場内で開かれた式典であいさつする菅野弘司氏(ジェトロ撮影)

スガノコロンボのマネージングディレクターの菅野雄策氏は「海外で工場を開き、雇用創出を通じて世界に貢献したいという思いがあった。スリランカは経済危機に直面したものの、長期的に見れば経済成長を続けている。従業員には、責任感を持ちながら迅速に業務を進め、課題に直面した時も柔軟かつ前向きに対処してほしい」と語った。

スリランカ投資委員会(BOI)輸出加工区長のM.K.D.ローランス氏は「スリランカは2004年のインド洋津波や2020年から流行した新型コロナなどの困難を乗り越えた、強靭(きょうじん)な国だ。BOIは各種手続きの電子化を進めるなど、投資環境の向上に努めている。スリランカでの就業機会や経済成長につながる、日本からのさらなる投資に期待したい」と話した。

ミーリガマEPZは、コロンボから北東に65キロ、コロンボ空港(カトナヤケ国際空港)から東に36キロに位置しており、衣料品製造大手のブランディックスなど16社が操業する。同EPZの近隣には、コロンボからキャンディおよびダンブッラを結ぶ中部高速道路のインターチェンジが建設中で、交通利便性の向上が期待されている。なお、現時点ではミーリガマから内陸側のクルネーガラの区間のみ開通している。

写真 ミーリガマの高速道路料金所(ジェトロ撮影)

ミーリガマの高速道路料金所(ジェトロ撮影)

(大井裕貴)

(スリランカ、日本)

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