イランがイスラエル報復攻撃、国内各紙が報道

(イラン、イスラエル、中東)

テヘラン発

2024年04月15日

イランは4月14日、4月1日に起きたシリアの首都ダマスカスにあるイラン大使館領事部への爆撃への報復として、ドローンとミサイルにより、イスラエルへの攻撃を実施した。

本攻撃について、モハンマド・ホセイン・バーゲリー軍統合参謀本部議長は「今回の報復攻撃は懲罰的なものであり、人口密集地は標的にしていない。この攻撃により、作戦は終了したと考える」と述べた〔4月14日付イスラーム共和国通信(IRNA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。

また、イラン・イスラム革命防衛隊のホセイン・サラミ司令官も同様に「イスラエルは、今回のわれわれの行動から学ぶべきだ。今回の報復は限定的だった」とした(4月14日付IRNA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。とはいえ一方で、両氏ともに「イスラエルがイランに対して行動を起こした場合、次の作戦は、より大規模になる」ともコメントしている。

ホセイン・アミール・アブドゥラヒヤーン外相は今回の作戦に関する記者会見で、今回の作戦は、正当防衛であり、民間人を標的とせず、限定的なものだったと強調し、あくまでもイスラエルの政権を処罰することが目的だったと述べた(4月14日付IRNA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

4月14日現在、テヘランのイマーム・ホメイニ国際空港のフライトは4月15日の午前6時まで全便欠航となっており、4月15日の各航空便についても、遅延や欠航が発表されている。

4月14日のイラン国内の各紙の報道ぶりとしては、政府系とされる「イラン」は「違反者への懲罰の始まり」、中道とされる「テヘラン・タイムズ」は、「イスラエルが愚行を繰り返すなら次の段階はさらに激しくなる」と題した記事を掲載した。

イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの「特集」を参照。

(鈴木隆之)

(イラン、イスラエル、中東)

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