電子ビザへの移行にかかる措置発表、短期滞在者の電子渡航認証は2024年中に実施

(英国)

ロンドン発

2024年04月24日

英国政府は4月17日、電子ビザへの移行に伴う措置を外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます発表した(概要は政府ガイダンス外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます参照)。政府は夏までに、BRP(Biometric Residence Permits)またはBRC(Biometric Residents Cards)と呼ばれる居住許可証の保有者宛てに、電子ビザの登録方法について順次メールで案内するとしている。

電子ビザを利用するためには、英国ビザ・移民局(UKVI)ウェブサイトにおいてアカウントを開設する必要がある。アカウント作成後は、自身の情報をリアルタイムで管理することが可能になるとしている。政府は、アカウントの作成により保有者の現ステータスの変更や剥奪などが行われることはないとしている。

電子ビザは、EU離脱の際に、英国滞在資格を持つEU市民向けに導入されたEU定住スキームなどで試行されている。政府は国境管理の自動化への道を開き、詐欺、紛失や盗難、改ざんなどのリスクを軽減し、滞在資格を証明するためのより安全な方法を提供するとしている。

現行のカードや紙ベースの許可証は段階的に廃止され、ほとんどのBRPまたはBRCは2024年末に無効となる。現行の居住許可証については、有効期限が切れるまでは、国外への渡航の際には携行すべきとされている。

短期滞在には電子渡航認証の登録が必要に

商用や観光でのビザが不要な短期の英国訪問時に、電子渡航認証(ETA)の事前申請が必要となる予定だ(政府ガイダンス参照外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。現在は一部の中東諸国の国籍者が対象となっている。2024年中に日本を含むその他のビザが必要ない国籍者に対しても、順次導入する予定だ(2024年2月1日記事参照)。登録は専用のアプリまたはウェブサイト上で行う。審査完了まで3営業日程度を要し、料金は10ポンド(約1,914円、1ポンド=約191.4円)としている。認証は2年間有効だが、新たなパスポートを取得した場合は、ETAについても再度申請が必要となる。

(野崎麻由美)

(英国)

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