国際航空運送協会、中東アフリカ地域の乗客数は2023年に大幅改善と発表
(アフリカ、中東)
調査部中東アフリカ課
2024年04月12日
国際航空運送協会(IATA)は4月5日、2023年の中東アフリカ地域の乗客数は大幅に改善し、2019年水準の5%増に達したと発表した。
2023年のアフリカの乗客数を地域別に見ると、北アフリカでは2019年と比較して20%、中央・西アフリカは17%の大幅増となった。また、コンゴ民主共和国は39%増、エジプトは36%増、ナイジェリアは36%増となるなど、アフリカの一部の国では30%を超える増加が見られた。一方、南部アフリカは依然として2019年の乗客数の水準を下回っている唯一の地域で、その要因は南アフリカ共和国の2023年の乗客数が2019年の10%減だったことが大きい。
航空業界の最大市場の中東地域を見ると、2023年の乗客数は2019年の乗客数を2%上回った。国別ではサウジアラビアが11%増、アラブ首長国連邦(UAE)が6%増、カタールが5%の増加となった。
IATAによると、2025年から2027年にかけて中東地域で予定されている新型航空機の年間納入数は、2023年の約2倍になると予想されている。これは、中東地域の乗客数が順調に伸びる楽観的な見通しを示しているという。
中東アフリカ地域の大半の国々で乗客数が増加したことは、これまで収益性を生み出すのに苦戦してきたアフリカ航空業界の財務業績の改善につながるものとしている。
(夏目みゆき、井澤壌士)
(アフリカ、中東)
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