ミナトゴム株式会社

低コスト生産拠点に終わらないベトナム工場を目指す

ミナトゴム株式会社

千葉県船橋市
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ゴム製品の製造販売

<海外進出> 対象国・地域:ベトナム

写真:製品の一部

海外市場に新たな可能性を求める

ミナトゴムは1969年創業のゴム・樹脂メーカー。自動車用ゴム・樹脂製品、空圧機器関連などの精密部品、乳児用乳首など、同社の高度な技術力を活かした製品は多岐にわたる。顧客の要望に応え、国内では86年に茨城県、2006年に岩手県に工場を増設してきた。

その後、自動車メーカーの海外生産の進展とともに国内での受注が減少する中、同社にも海外生産を進めてほしいとの要望が顧客から寄せられる。海外進出を検討するにあたり取引先の金融機関に相談したところ、ジェトロを紹介されたことから、同社の海外展開は徐々に具体化していく。

同社が活用したジェトロの主なサービス・支援

セミナー・講演会参加
貿易投資相談
海外ブリーフィングサービス
新興国進出個別支援サービス
ミッション派遣

ミッションで得た人脈をフル活用

12年5月にジェトロ千葉に相談して以降、ジェトロが開催するセミナーや勉強会「ちば海外ビジネス塾」に積極的に参加し、情報収集を進めるとともに、海外進出を志す企業との人脈作りを行った。現地情報の収集や情報交換を通じ、投資先候補はベトナムに絞られていった。

ベトナム工場設立に向けた第一歩は、ジェトロが13年1月に開催した9日間のベトナム視察ミッションへの参加だ。現地企業や日系企業、工業団地等の視察や意見交換を通じ、ベトナム国内で知己を得ていった。ここで構築した人脈が、のちに進出を具体的に進める段階で大きな助けとなった。

ベトナム進出をさらに前進させるため、13年7月にはジェトロの新興国進出個別支援サービスの利用を開始、アジアでの工場設立の経験が豊富な専門家との二人三脚で工場設立に向けて取り組んだ。契約書の作成や社内書類の整備のみならず、行政、工業団地などとの相談や交渉も専門家とともに進めた。そのほか工場建設にかかわる様々な問題についても、ミッションで築いた人脈や専門家の経験をフル活用し、一つ一つ着実に解決していった。

その結果、工場設立の検討から約1年、13年8月にハノイ近郊のハナム省で独資の現地法人を設立、14年3月には工場竣工に至った。


ちば海外ビジネス塾でのプレゼン

低コスト生産拠点に終わらないベトナム工場を目指す

ベトナム工場の立ち上げ期においては、製造に使われる機械はわずか1台で、生産量は限定的だった。品質水準もなかなか理想には届かなかった。こうした中、同社はベトナム工場を高いレベルで軌道に乗せるため、思い切って14年には機械を4台に増やした。5年間ほどは日本からスタッフ2名を派遣することで、生産量の拡大と品質の向上を確実なものとする方針だ。

さらに、ベトナム現地人材の育成にも注力する方針を打ち出した。理想とするのは、現地人材に工場を任せ、権限もベトナム現地法人に移管したうえで、“親孝行”ができる工場に成長させることだ。同社にとってベトナム工場はコスト削減のための工場ではない。高品質の製品を安定的に生産し、利益が出せる体制の構築に向け、同社の取り組みは続く。


ベトナム工場

価値にこだわり、ベトナム発の事業を
代表取締役社長 田口 昌也 氏

日本では目立たなかったゴムの技術が、ベトナムでは注目されている。ベトナムには新たなチャンスが広がっており、ベトナム工場のロゴマークにもその思いを込めた。ロゴの通り、ベトナム発の新しい事業にも挑戦したい。

写真:ベトナム法人ロゴマーク

ご利用いただいたジェトロのサービス

  • 海外投資・ビジネスミッションへの参加
    日本企業の関心が高い国等に対し投資環境視察や市場調査を行うミッションを派遣しています。
  • 貿易投資相談
    本部(東京)、大阪本部、国内各地の貿易情報センターなどでは、お客様から電話、Fax、E-mailで寄せられるご相談にお答えします。

ミナトゴム株式会社

千葉県船橋市栄町2-7-17 (新利根工場:茨城県稲敷市柴崎684-1 岩手工場:岩手県二戸市浄法寺飛鳥37-1)
Tel:047-432-0261
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従業員:40名 資本金:2,000万円

2015年3月

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