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有限会社梅屋

日本の音を世界へ伝え、和楽器で新しい響きを生む

展開国・地域：: ドイツ、スイス
事業内容：: 和楽器専門店として主に「箏」「三味線」などの製造・販売
弦の張替えや本体の修理などのメンテナンスサービス
和楽器教室の主催、演奏会や舞台のプロデュース等の受託サービスの提供

代表取締役梅原久史氏

和楽器の未来を求め、海外展開の一歩を踏み出す

ある日、和楽器の製造数の減少とその背景に関する新聞記事に触れ、衝撃を受けました。事業継続の方策を思い悩む中、ドイツの箏演奏家との出会いがあり、海外の和楽器愛好家の熱意と「和楽器職人がおらず、保守や修理に困る」という彼らの課題を知りました。この機会を捉え、2020年6月にジェトロ秋田事務所へ相談。コンソーシアム事業の紹介や事前準備のアドバイスを受け、ドイツをターゲットとした海外展開を決意しました。しかし、その道は容易ではありませんでした。未知の課題が次々と現れ、時には途方に暮れることも。しかし、専門家の緻密なサポートとハンズオンの指導により、それらの課題をひとつずつ乗り越えていくことができました。

ドイツの箏演奏家との出会いから、海外の和楽器愛好家の熱意と彼らの課題を知り、海外展開を決断

2022 年、私たちの海外展開は大きな進展を遂げました。2月には専門家の指導の下、ドイツの事業者との販売営業委託契約を締結。9月にはブランディングとプレゼンテーションの強化を背景に、ドイツで箏とその保守・修理サービスの受注に成功しました。商品開発の面では、担当コンシェルジュからの提案を受け秋田県の海外展開補助金を活用し欧州仕様の箏モデル4 機種を開発。和楽器の特性を活かしつつ、ブランドの明確化のため、工業所有権情報・研修館（INPIT）の支援を得て日本と欧州での商標登録も実施しました。「日本の音（心）を未来につなぐ」というコンセプトのもと、私たちの和楽器は海外で新たな響きを持ち始めています。

海外の環境に合わせた和楽器の設計から組み立てを一貫して手掛ける

海外の和楽器市場で当社が輝く、海外展開を考えるならジェトロなどの専門機関に相談を

当社は和楽器の設計から組立までを一貫して手掛け、ドイツやオーストリア、スイスなどの環境に合わせた和楽器を開発しています。また、現地での定期的な保守・修理サービスや、和楽器に興味を持つ方向けのオンライン教室やYouTube 動画の提供も行っています。これらの取り組みが、技術力や対応力として高く評価され、ブランディングやプレゼンテーションと共に、お客様に当社の商品の価値をしっかりと伝えることができました。この成功は、国内市場の縮小に対応する一つの方法として、事業継続の大きなメリットとなりました。これから海外展開を考える企業には、迷わずジェトロなどの専門機関に相談することをおすすめします。

専門家からのポイント

継続性のあるビジネスモデル（(1)企画・設計した差別化要素を持つ箏、(2)現地箏演奏家・指導者による販売エージェント、(3)箏の指導、クレーム対応、(4)企業様の定期現地訪問による有料保守）をドイツ・スイスで実行中であり、他国への横展開中でもあります。支援はビジネスモデルの計画立案、検証、実行と必須項目のブランディング戦略構築・可視化（提案書、ホームページ等）、契約交渉分野で、着々と実績を上げておられます。

ご利用いただいたジェトロのサービス

新輸出大国コンソーシアム
日本企業の海外展開を支援する全国のあらゆる支援機関が結集し、海外展開にご関心をお持ちの中堅・中小企業の皆様へワンストップの支援サービスを提供します。