古澤酒造株式会社

国内市場の縮小や日本食の海外ブームを背景に、日本酒・焼酎メーカーの海外展開の重要性を再認識しました。山形県や県酒造組合の支援を受けてアジア市場には進出していましたが、欧米やオーストラリアへの進出は果たせていませんでした。2021 年、ジェトロの商談会を通じてオーストラリアの大手流通グループと商談。同年秋には成約を果たしました。一方、言葉の壁は大きな課題です。ジェトロの商談会では通訳のサポートがあるものの、それ以外の場では英語のコミュニケーションに苦労しています。現在は翻訳ソフトやサイトを駆使して英文メールやオンライン会議を行っており、専門家の協力を得て英文プレゼンも実施しています。

「中小企業海外ビジネス人材育成塾」への参加を通じて、自社や商品の強みを磨き、海外ビジネスに必要なスキルを習得しました。そしてJapan Street への商品登録により欧米やメキシコのバイヤーとの商談の機会を増やすことに成功。さらに、専門家から世界各国の酒流通事情や関連制度についての助言を受け、戦略の策定から実行までのサポートを受けました。輸出して終わりではなく、引き続き専門家と連携し現地での販売促進や認知度向上の活動にも取り組んでいます。2023 年秋にはシドニーでの販売促進活動を予定しており、専門家と共に現地でのサポートを受ける予定です。これらは、ジェトロとの連携を活かした結果と言えます。

私たちが現在取引しているのは米焼酎「雪原」です。日本産であり、飲みやすいドライな風味と香り、蒸留酒特有の貯蔵によりおいしくなるのが強みです。海外展開により、売上は増加しました。特に現地マーケットへの進出に成功し、多くの人々に日本の焼酎の良さを知ってもらうことができました。これは、将来的な販売拡大の礎いしずえとなるでしょう。これから海外展開を目指すなら、ジェトロのアドバイスを活用することを強く推奨します。特に中堅・中小企業は、ジェトロのサポートを受けることが有益です。日本の技術や製品は世界トップクラスの品質を誇ります。その素晴らしさをしっかりとアピールし、販路を拡大していくことが重要です。