ジェトロ対日投資報告2022
第1章 世界と日本の直接投資動向 第3節 国・地域別対日投資動向
1. フロー
2021年の対日直接投資額（資産負債原則）を地域別にみると、アジアが前年比98.5％増の2.2兆円で最多となり、次いで北米が前年比41.4％減の1.0兆円となった。欧州はマイナス1.1兆円と引揚超過となった(図表1-4)。最多のアジアについては、香港が前年比533.1％増の1.3兆円で世界の国・地域別で最多、シンガポールが同33.7％増の0.6兆円で3番目に多く、アジアの投資の大半を占めた(図表1-5)。国・地域別で2番目に多かった米国は前年比44.1％減の0.9兆円であった。欧州は、スイスがマイナス0.4兆円、英国がマイナス0.3兆円、スウェーデンがマイナス0.3兆円となるなど、軒並み引揚超過となった。
〔出所〕「国際収支統計」(財務省、日本銀行)から作成
| 順位 | 国・地域 | 2021年 | 2021年 伸び率(前年比) | 2021年 割合 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 香港 | 13,157 | 533.1 | 44.4 |
| 2 | 米国 | 9,354 | -44.1 | 31.6 |
| 3 | シンガポール | 6,451 | 33.7 | 21.8 |
| 4 | ケイマン諸島 | 4,711 | — | 15.9 |
| 5 | オーストラリア | 3,101 | — | 10.5 |
| 6 | ドイツ | 1,928 | 24.7 | 6.5 |
| 7 | 韓国 | 1,378 | 62.1 | 4.6 |
| 8 | 中国 | 880 | -43 | 3.0 |
| 9 | カナダ | 501 | 454.7 | 1.7 |
| 10 | ベルギー | 256 | 320.9 | 0.9 |
| — | 全体 | 29,640 | -55 | 100 |
2. 残高
2021年末の残高（資産負債原則）は、欧州が17.8兆円(全体の44.0％)で最大で、次いでアジアが9.7兆円(同24.0％)、北米が9.5兆円(同23.4％)となった(図表1-6)。香港からの投資増を受け、アジアからの対日直接投資残高が拡大し、初めて北米を抜いた。一方、スイス、オランダなどの主要国の残高の減少を受け、欧州が落ち込んだ。国・地域別にみると、米国が9.2兆円(全体の22.8％)と、引き続き最多で、次いで英国が5.7兆円(同14.0％)となった(図表1-7)。対日直接投資残高に占める上位10ヵ国・地域の割合は84.6％となり、米国以外は主に欧州ならびにアジア諸国が占めた。
〔出所〕「本邦対外資産負債残高」(財務省、日本銀行)から作成
| 順位 | 国・地域 | 残高 | 構成比 |
|---|---|---|---|
| 1 | 米国 | 92,358 | 22.8 |
| 2 | 英国 | 56,562 | 14.0 |
| 3 | オランダ | 39,236 | 9.7 |
| 4 | シンガポール | 37,093 | 9.2 |
| 5 | フランス | 31,713 | 7.8 |
| 6 | 香港 | 27,598 | 6.8 |
| 7 | スイス | 19,253 | 4.8 |
| 8 | ケイマン諸島 | 17,501 | 4.3 |
| 9 | ドイツ | 12,184 | 3.0 |
| 10 | 韓国 | 9,299 | 2.3 |
| — | その他 | 62,247 | 15.4 |
| — | 合計 | 405,044 | 100 |
2022年版目次
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第1章
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第1節
-
第2節
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第3節
-
第4節
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第5節
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第6節
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第2章
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第1節
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第2節
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第3節
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第4節
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第3章
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第1節
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第2節
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第3節
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第4節
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第5節
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[コラム]
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