新技術でヘルスケア市場に挑む! ‐デジタル版BIOで世界へ‐

2020年07月09日

今、日本のバイオベンチャーが、新時代を見据えた製品やサービスで世界のヘルスケア市場に挑んでいる。6月、世界最大のバイオ分野のマッチングイベント「BIO」がオンラインで開催され、日本のベンチャー企業が出展した。ある企業は、新型コロナウイルスの抗体検査キットの開発にも用いられる、たんぱく質を合成する独自の技術をアピール。また、太陽光に含まれる「バイオレットライト」を目に取り込み、近視の予防に役立てるレンズや眼鏡を開発する企業も。新たな着眼で世界を目指す、それぞれの取り組みを取材した。

(9分27秒)

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テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 世界地図の上で回転する、中が空洞になった地球儀から、もうひとつ地球儀が飛び出す。 拡大表示された地球儀の横にタイトルが現れる。 「世界は今 ジェトログローバルアイ」

映像説明: スタジオ。地球儀と世界地図の画像をバックに、女性キャスターが入ってくる。 黒いショートタイが付いたブラウスにグレーのジャケットを着ている。

テロップ: 八木 ひとみ(やぎ ひとみ)

八木(やぎ)キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。 アメリカで毎年開催されている、バイオ分野のビジネスマッチングイベントがオンラインで開催されました。新型コロナウイルスの抗体検査に関するものなど、新時代を見据えた製品やサービスで世界を目指す、日本のベンチャー企業を取材しました。

テロップ: 新技術でヘルスケア市場に挑む! ‐デジタル版BIOで世界へ‐

映像説明: 2階建ての銀色のビルの外観。低い手すり壁がある歩道や車道が建物の方へ続いている。

テロップ: 横浜市

ナレーション: 新型コロナウイルスの抗体検査で、その技術が使われている企業がある。

映像説明: 研究室。白衣(はくい)を着て白いゴム手袋をした男性が、実験台に置かれた黒い長方形の容器に注射器を近づける。

テロップ: セルフリーサイエンス 愛媛大学発ベンチャー

ナレーション: ヒトなどのたんぱく質を合成する技術を誇るセルフリーサイエンスだ。

映像説明: 注射器に入れられた透明な液体が黒い容器に注がれている。黒い容器の底には無数の小さな突起が付けられている。

ナレーション: 実は、たんぱく質は、バイオ分野の研究にはなくてはならない。

映像説明: PTP包装シートに入った錠剤やカプセル剤の写真を背景に、漢字の凸の形をしたオレンジの図形と凹の形をした黄色い図形が現れる。オレンジの図形には「薬」、黄色い図形には「たんぱく質」と書かれている。「タンパク質」の文字がある黄色い図形に、「薬」の文字があるオレンジの図形が近づき、組み合わさって1つの四角形になる。

ナレーション: 例えば、多くの薬は体内のたんぱく質に結合し、その構造を変えることで効き目を発揮する。

映像説明 ラベルが貼られた半透明の細い筒形の容器と白い化粧箱、3枚のシャーレが白い台の上に置かれている。化粧箱のラベルには「CFS」と書かれたロゴが描かれ、シャーレには粒の大きさの異なる薄茶の穀物が入れられている。 半透明の細い筒形の容器の中身が薄茶に透けて見えている。ラベルには「CellFree Science」などと書かれている。 水色のゴム手袋をした男性が、透明な液体が入れられた筒形の容器とスポイトを手にしている。男性がアームの取り付けられた箱形の機械に筒形の容器をセットする。 アームに取り付けられたスポイトが容器に入れられている。アームが持ち上がり、スポイトが別の装置に差し込まれる。

ナレーション: この企業では小麦の胚芽を原料とし、試験管内で簡単にたんぱく質を作ることができる試薬や装置を開発した。

映像説明: 白いレンガのような模様の壁の前。CFSのロゴが描かれ、「CellFree Science」と書かれたパネルが掲げられている。白いボタンダウンシャツを着た男性がインタビューに答える。

テロップ: セルフリーサイエンス 横本 敬紀(よこもと けいき) 営業統括部長

横本(よこもと)営業統括部長: 今回の新型コロナウイルスのたんぱく質を、われわれのシステムで作ることによって、 (研究機関が)いち早くですね、抗体用の検査キットを開発する。そういうことに成功できています。

映像説明: セルフリーサイエンスのロゴが描かれ、デスクに置かれた化粧箱に、小さいカラフルなチューブに入れられた製品が40個ほど詰められている。 別の化粧箱のそばに、紙製の仕切りに取り付けられた7本の筒形の容器が置かれている。

ナレーション: ほかにも、マラリアをはじめ、さまざまなワクチンの開発などに活用され、世界20ヵ国以上、400を超える企業や研究機関で使われているという。

映像説明: 黒いブースの写真。「コムギの力で未来をつくる」と書かれ、「CellFree Sciences Co., Ltd.(セルフリー サイエンス コー リミテッド)」、「株式会社セルフリーサイエンス」と書かれた青い立体看板が掲げられている。「抗体特異性プロファイリングサービス」などと書かれた壁のパネルのそばに、グレーのスーツを着た男性スタッフが立っている。 中国企業の看板が掲げられたブースの写真。中国語が書かれたロールスクリーンと並んで、セルフリーサイエンスのロゴが描かれ、英語の説明が書かれたロールスクリーンが立てられている。

ナレーション: セルフリーサイエンスは、これまで国内外の展示会に積極的に参加してきた。

映像説明: 展示会場の写真。青い葉っぱのようなイラストに「Bio」と書かれたロゴが描かれ、「Member Services(メンバー サービス)」などと書かれた立体看板が、天井からいくつもつり下げられている。フロアに置かれたたくさんのデスクのそばで大勢の人が話をしている。

テロップ: BIO

ナレーション: その一つがアメリカで開催される、バイオだ。

映像説明: 会場の柱に「WE ARE BIO」などと書かれている。 ピンクの電光看板の前。グレーのスーツを着た男性と紺のスーツを着た男性が話をしている。 ブースが立ち並ぶ通路をたくさんの人が歩いている。 会場の一角。グレーのジャケットを着た女性が、柄物のブラウスを着た女性と身ぶりを交えて話をしている。 別の一角。黒いジャケットを着た女性が、ピンクの上着を着た女性と話をしている。 ステージ。テーブルと椅子が置かれ、栗毛の女性とブロンドの女性が話をしている。 別のステージ。バイオのロゴが描かれ、「CEO & INVESTOR CONFERENCE(シーイーオー アンド インベスター カンファレンス)」と書かれた看板が掛けられている。白いソファが並べられ、6人の男女がマイクを手に話をしている。

ナレーション: それは世界最大のバイオ分野のマッチングイベント。世界中から大手製薬会社や研究機関など多岐にわたる関係者が参加し、普段は会うことが難しいような相手との商談につながる。

映像説明: 「BIO Digital」と書かれたデジタル版バイオのウェブサイト。CGで描かれたロビーに椅子や観葉植物、人物などが配置されている。画面の右下に「Live, Interactive Education」、「On‐Demand Sessions(オンデマンド セッションズ)」などのメニューが表示されている。

ナレーション: 今年はオンラインで開催されることになった。

映像説明: ノートパソコンの画面に、「BIO Partnering Meeting」、「プレゼン資料作成・発表のポイント」と題された資料が表示されている。右上の白枠に、白い上着を着て話をする女性が映っている。 「理解しやすい簡潔プレゼンのコツ」と題された資料が映し出される。右上の白枠の中で、白い上着の女性が身ぶりを交えて話を続けている。

ナレーション: バイオに先駆け、ジェトロは、さまざまなウェブセミナーを開催。参加企業に向け、バイオ分野で重要な海外特許の取り扱いや、外国企業と効果的な商談を行うポイントなどを紹介した。

映像説明: 壁際に縦長のロッカーが並べられた、セルフリーサイエンスのオフィス。白いボタンダウンシャツを着た 横本(よこもと)営業統括部長と水色のワイシャツを着て眼鏡を掛けた男性を含む4人の人物が、各自のデスクでパソコンに向かっている。

ナレーション: セルフリーサイエンスは新しいサービスを売り込むため、バイオに参加を決めた。

映像説明: 研究室。白衣(はくい)を着た2人の男性と白いTシャツを着た男性が、デスクでノートパソコンを見たり作業をしたりしている。 白いゴム手袋をした男性が、デスクに置かれた黒い容器に注射器で透明な液体を注いでいる。

ナレーション: それは製薬会社や研究機関が抗体を開発する際に、その品質を高められるというものだ。

映像説明: CGで描かれた抗体とたんぱく質。アルファベットのYのような形をした大小さまざまな青い物質が、空間にいくつも漂っている。画面右下の大きな透明な球体の表面に、Yのような形をした青い物質が1つ、くっついている。 CGで描かれたヒト。大きさや濃淡の異なる青い円が体内にたくさん描かれている。ヒトの右に置かれた矢印の先に黒い容器が表示されている。Yの形をした青い物質がいくつも現れ、黒い容器の中に縮小されて入っていく。縦横(たてよこ)に並んだ黄色(きいろ)や緑の無数の点が容器の中に現れる。拡大表示された点は一つ一つ、いびつな異なる形をしている。

テロップ: ヒトのたんぱく質2万種類 →抗体と反応させ解析

ナレーション: 企業などから依頼を受けた抗体と、自社で作ったヒトのたんぱく質を反応させる。その数、2万種類。そして抗体が作用するたんぱく質を特定する。精度が高い解析結果を顧客に報告することで、例えば、副作用が少ない薬の開発につながる。

映像説明: 研究室。白いゴム手袋をした男性が、デスクに置かれた黒い容器に注射器を近づけている。

ナレーション: バイオに出展し、このサービスを売り込むのがねらいだ。

映像説明: 白いレンガのような模様の壁の前で、横本(よこもと)営業統括部長がインタビューに答える。 セルフリーサイエンスのオフィス。横本(よこもと)営業統括部長がデスクでパソコンに向かっている。

横本(よこもと)営業統括部長: 日本(にほん)に比べると圧倒的にマーケットサイズは大きい。特に、アメリカが10倍とか、ヨーロッパが5倍とか言われて、 メガファーマって言われているような、はるかに日本(にほん)の製薬会社さんより大きい、会社がいくつかもうありますし。

映像説明: デジタル版バイオのウェブサイト。中央の黒枠にバイオのロゴや宙を舞う無数のピンクの三角形が現れ、続いて「BIO DIGITAL WEEK」、「JUNE 8‐12」と表示される。

テロップ: 6月8~(ろくがつようかから)12日 BIO International Convention Digital 2020

ナレーション: そして6月、デジタル版バイオが開催された。

映像説明: デジタル版バイオのウェブサイト。CGで描かれたホールの中。並べられた椅子に座る人々や、「Nothing Stops Innovation」と書かれたスクリーンなどが配置されている。画面の左下には、さまざまな企業のロゴ、右下にはメニューが表示されている。 「Why Japan?」という見出しが付けられたページ。ページの右側に富士山や東京スカイツリーなどのイラストが描かれ、「Why Japan?」、「5 Reasons to Work with JAPAN(ファイブ リーズンズ トゥー ワーク ジャパン)」などと書かれた枠の中に黒いブラウスを着た女性の写真。女性は「JETRO(ジェトロ)」と書かれた立体文字が掲げられた壁の前に立っている。

ナレーション: ジェトロは日本企業(にほんきぎょう)の出展を支援。サイト上では業界団体とともに、新しい技術を持つ日本企業(にほんきぎょう)の可能性を世界に向けてアピールした。

映像説明: デジタル版バイオのウェブサイト。「JETRO(ジェトロ)」と書かれた立体文字が掲げられた壁の前に立っている女性の写真が拡大表示され、その女性が話をする。

テロップ: ジェトロ 市場開拓・展示事業部 部長 吉村 佐知子

吉村(ジェトロ 市場開拓・展示事業部 部長)・英語: 日本は世界第2位の製薬市場規模を誇り、さらに成長している。 日本企業(にほんきぎょう)は世界のバイオ市場の活性化に寄与している。

映像説明: デジタル版バイオのウェブサイト。ページの右側に、黒と白のストライプのスーツを着てベージュのカーテンのそばに立っている男性の写真。写真が拡大表示され、その男性が身ぶりを交えて話をする。

テロップ: バイオインダストリー協会 塚本 芳昭 専務理事

塚本専務理事・英語: この10年で製薬会社44社が732件ライセンス契約し、 年々増加している。

映像説明: デジタル版バイオのウェブサイト。英語の説明のほか、CGで描かれた細胞のようなピンクの丸い物質や、体内に注射器で薬が注入される様子が表示されている。

テロップ: サイトにプレゼンテーション資料を掲載

ナレーション: 出展企業はプレゼンテーションの資料をサイトに掲載し、自社の技術をアピールすることができる。

映像説明: 「Sessions」という見出しが付けられたページ。大勢の人の顔写真や、英語で書かれた名前、肩書、メッセージなどが表示されたページがスクロールされる。

テロップ: 企業同士がミーティングを約束

ナレーション: そして専用のマッチングシステムにより、関心がある企業同士がミーティングを約束する。

映像説明: セルフリーサイエンスのオフィス。水色のワイシャツを着て眼鏡を掛け、イヤホンをした男性が、デスクでノートパソコンに向かって話をしている。

テロップ: ビデオ通話で商談

ナレーション: 商談はビデオ通話で行われ(おこなわれ)、効率的に多くの企業と出会うことができるのだ。

映像説明: 水色のワイシャツを着て眼鏡を掛けた男性が、「Human protein bead array technology」と題された資料が表示された画面を見ながら商談を続ける。そばで横本(よこもと)営業統括部長がその様子を見ている。

ナレーション: たんぱく質に関する製品とサービスを出展したセルフリーサイエンスは、会期の5日間で、14社と商談を行った。

映像説明: 白いレンガのような模様の壁の前で、横本(よこもと)営業統括部長がインタビューに答える。 セルフリーサイエンスのオフィスで、水色のワイシャツの男性が商談を続ける様子を横本(よこもと)営業統括部長が見ている。

テロップ: セルフリーサイエンス 横本 敬紀(よこもと けいき) 営業統括部長

横本(よこもと)営業統括部長: アメリカ、ヨーロッパの製薬会社さんを中心に、数社、反応がありました。 本当に幅が広いっていうか、いろんなニーズがあって、 非常にやっぱりポテンシャルは高いかなと思いますね。

映像説明: 横本(よこもと)営業統括部長が、水色のワイシャツの男性が商談している様子を熱心に聞いている。

ナレーション: 今後は、中国などへの展開も加速していきたいという。

映像説明: セルフリーサイエンスの研究室の一角。紺のギンガムチェックのジャケットを着た男性が話をしている。

テロップ: セルフリーサイエンス 尾澤 哲(おざわ さとし) 社長

ナレーション: セルフリーサイエンスの尾澤社長は、今こそ海外展開の重要性が増していると感じている。

映像説明: セルフリーサイエンスの研究室の一角。紺のギンガムチェックのジャケットを着た尾澤社長がインタビューに答える。 大粒の小麦が入れられたシャーレとラベルが貼られた筒形の容器が白い台の上に置かれている。 箱形の機械に半透明の細長い容器が30本ほどセットされている。アームが近づき、細長い容器を1本抜き取る。 研究室。白衣(はくい)を着た2人の男性と白いTシャツを着た男性が、デスクでノートパソコンを見たり作業をしたりしている。

尾澤社長: われわれの製品はですね、生命現象の解明、あるいは創薬の現場で、お使いいただくということで、国境がございません。 われわれが目指すところは、グローバルなニッチで、トップを行くと、いうところを考えておりますんで、 技術の良さを知ってもらうという活動を通じてですね、皆さまにわれわれの製品をお届けしたいと思います。

映像説明: デジタル版バイオのウェブサイト。CGで描かれたロビーやメニューが表示されている。

ナレーション: 時代の変化に対応した着眼で世界を目指す出展企業は、薬の分野だけではない。

映像説明: 鏡面ガラスで覆われたビルの外観。2階の窓際に、「JINS(ジンズ)」と書かれた立体文字が掲げられている。「I」の文字部分には「!」が置かれている。

テロップ: 東京都 渋谷区

テロップ: JINS(ジンズ) 渋谷店

映像説明: 観葉植物が飾られた店内。さまざまなデザインのカラフルな眼鏡が棚に並べられている。人々が商品を見ながら通路を歩いている。

ナレーション: 眼鏡専門店のジンズで、とある日本の企業が開発する製品が販売されている。

映像説明: 人差し指と親指で透明な円いレンズの縁(ふち)を持っている。レンズの表面に反射する光は紫色に見える。

ナレーション: それがこのレンズだ。

映像説明: 店内。眼鏡が並べられた棚のそばで、黒いシャツを着て眼鏡を掛けた女性がインタビューに答える。

テロップ: JINS(ジンズ) 渋谷店 本橋 加菜 店長

本橋店長: 紫外線の中に含まれている、バイオレットライトっていう、目に必要って言われてる光を透過するレンズです。 お子さまのためだったりとかに、ご購入される方(かた)が多くいらっしゃいます。

映像説明: 防風林沿いの車道。日光が差し、草や葉が風に揺れている。 バイオレットライトの説明が描かれた図。「太陽光(たいようこう)」と書かれた太陽と円形のレンズ、目が描かれている。太陽から目に向かって、ブルーライトとバイオレットライト、紫外線の線が伸びている。ブルーライトと紫外線の線がレンズに反射されるのに対し、バイオレットライトはレンズを通り抜け、目まで届いている。「ブルーライトカット率15%」、「紫外線カット率92%」、「バイオレットライト透過率65%」と書かれている。

ナレーション: 一般的に、紫外線は目に悪いというイメージがあるかもしれないが、太陽光に含まれるバイオレットライトには近視の進行を抑えるという研究結果がある。

映像説明: 店内の棚に置かれた「JINS バイオレット+(ジンズ バイオレット プラス)」と書かれたプレート。バイオレットライトの説明の図と表が描かれ、「お好きなフレーム+¥5,000(ごせんえん)+税~(から)」などと書かれている。 「JINS バイオレット+(ジンズ バイオレット プラス)」と書かれたプレートの隣には、英語で「KIDS&JUNIOR」と書かれた札(ふだ)が立てられ、棚の上には眼鏡が並べられている。

ナレーション: しかし、眼鏡や建物の窓ガラスの多くはUVカットの加工がされているため、バイオレットライトもカットされてしまう。太陽光を浴びる機会が少ない現代人に必要な光を取り込めるレンズなのだ。

映像説明: 白い壁の手すりのある廊下。等間隔に木製の引き戸がいくつも並んでいる。 壁に掛けられた白い額に、「坪」という漢字をモチーフにしたロゴと「Tsubo Lab(ツボ ラボ)」のデザイン文字が描かれ、その下に「株式会社 坪田ラボ」、「Tsubota Laboratory, Inc.」と書かれている。

テロップ: 坪田ラボ 慶應義塾大学発ベンチャー

ナレーション: 開発したのは慶應義塾大学発ベンチャーの坪田ラボ。

映像説明: 木製の引き戸がある室内で撮影された写真。パソコンや書類が置かれたデスクの周りに7人の人物が集まっている。ベージュのスーツを着て眼鏡を掛けた男性が口を開けて笑っている。その男性にズームインする。

ナレーション: 眼科医である坪田社長は今、近視が世界的な問題になっているという。

映像説明: 棚に記念写真が何枚も飾られた部屋。白いポロシャツを着て眼鏡を掛けた男性が身ぶりを交えてインタビューに答える。(Zoomのビデオ通話)

テロップ: 坪田ラボ 坪田 一男 社長

坪田社長: 今までは、こう、近視になったら、ただ眼鏡を掛ければいいと言われてましたけども、 実はこの近視っていうのは失明の原因になる。 ほっといちゃいけないということで、WHO(ダブリュー エイチ オー)でも、近視を、やっぱり予防していかなきゃいけないってことになってきました。

映像説明: 大きな窓がある部屋の写真。パソコンや電話機などが置かれたデスクで、書類を手にした4人の男性が話をしている。

ナレーション: 世界の近視の問題を解決しようと、坪田ラボではさらに時代のニーズに合わせた新製品の開発に取り組んでいる。

映像説明: 薄暗い室内に置かれた黒いフレームの眼鏡。レンズの内側が青く光っている。隙間から光が漏れないよう、フレームが目の周りに密着するように作られている。

テロップ: バイオレットライトを放つ眼鏡 ※開発中の試作品

ナレーション: それが眼鏡のフレームからバイオレットライトを放つこの製品。太陽光を浴びなくても目に必要な光を取り込めるというわけだ。

映像説明: 棚に記念写真が何枚も飾られた部屋で、白いポロシャツを着た坪田社長が身ぶりを交えてインタビューに答える。

テロップ: 坪田ラボ 坪田 一男 社長

坪田社長: われわれが今開発している眼鏡というのは、外に行かなくても バイオレットライトを浴びることによって、近視が、予防できるという眼鏡です。 特に、コロナ時代になってステイホームになってからは、さらに、屋内の時間が増えて、外で遊ぶ時間が減って、 近視が、このタイミングで、さらに激増するというふうに言われています。

映像説明: 室内に置かれた大型モニターに、棚に写真が飾られた部屋で話を続ける坪田社長が映し出されている。

ナレーション: 坪田社長、海外展開に向けて協業するパートナーを探すために、初めてバイオに出展した。

映像説明: デジタル版バイオのウェブサイト。CGで描かれた通路を歩く人々や、さまざまな企業のロゴ、メニューが表示されている。

ナレーション: この日、バイオに参加した韓国の医薬品メーカーから、商談のリクエストが入った。

映像説明: 画面に「Business Model of Tsubota Laboratory」と題された資料が映し出されている。画面右上の縦に並べられた3つの枠に、上から、ボカシ効果が掛けられた人物、水色のシャツを着て話をする男性、坪田社長がそれぞれ映っている。

テロップ: 坪田ラボ 担当者

坪田ラボ担当者・英語: 海外、例えば韓国で治験(ちけん)を行うパートナー企業を探している。

映像説明: ボカシ効果が掛けられた人物と水色のシャツを着た男性、坪田社長が商談を続ける。 画面に「Light is a Signal」と題された資料が映し出されている。ボカシ効果が掛けられた人物と水色のシャツを着た男性、坪田社長が話を続ける 室内に置かれた大型モニターに、身ぶりを交えて話を続ける坪田社長が映っている。

ナレーション: バイオレットライトについて研究データに基づいた説明を受けた韓国の担当者からは、「とてもイノベーティブで市場性がある製品」と高い評価を得ることができた。オンラインで効果的な商談ができたという坪田社長。ほかにも、アメリカの大手製薬会社など3社と話を続けていくという。

映像説明: 棚に写真が飾られた部屋で、坪田社長がインタビューに答える。

坪田社長: 日本(にほん)のテクノロジーで世界の人に貢献するとともに、 バイオレットライトの、さまざまな製品を作ることによって 世界中のですね、光に関する健康問題を解決していきたい。そういうふうに思っています。

スタジオの八木(やぎ)キャスター: 取材した2社のように、今回、バイオに参加した企業の多くは、大学発のベンチャーでした。今、日本では、そうしたバイオベンチャーが成長し、海外企業との協業で、さらに力をつけようとしています。今後の動きに注目していきたいと思います。

映像説明: 八木(やぎ)キャスターがおじぎをする。

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