日本の技術がアフリカを走る! ‐TICAD8 注目は“グリーン投資”‐

2022年11月03日

8月、日本が主導するアフリカ開発会議(TICAD)がチュニジアで開催された。注目されたテーマの1つが、環境問題に配慮した経済活動に投資する「グリーン投資」だ。アフリカでも、すでにいくつかの国で脱炭素の政策が推し進められており、ケニアでは、現地スタートアップが電動バイクの生産拡大を図っていた。走行距離を延ばすための新製品に参画した日本企業の取り組みを取材した

(9分46秒)

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テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 フランス・パリのエッフェル塔や凱旋門、アニメキャラクターのコスプレをした20代くらいの海外の女の子や、渋谷のスクランブル交差点の写真など、世界中の12枚の写真が画面の奥から飛び出してくる。水色を基調としたコンピューターグラフィックスの背景に、中が空洞になった緑色(みどりいろ)の地球儀が回転しながら現れる。画面右側で地球儀が回転し、左側に紺色の文字で「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」と書かれたタイトルテロップが表示される。

映像説明: スタジオ。横長の薄い黄緑色(きみどりいろ)の背景モニターに緑色(みどりいろ)を基調とした地球儀と「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」のロゴが映し出されている。前方にも小さいモニターが置いてある。モニターには、大きなスクリーンの前で黒いスーツを着た2人の男性がハグをしている様子が映し出されている。モニターの左側、スタジオ中央に女性キャスターが座っている。水色のワンピースに白いカーディガンを着ている。

女性キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。

映像説明: スタジオ。薄い黄緑色(きみどりいろ)のモニターを背景にした女性のバストショット。

テロップ: 江連 裕子(えづれ ゆうこ)

江連(えづれ)キャスター: ことし8月、日本が主導するアフリカ開発会議TICAD8(ティカッドエイト)が、チュニジアのチュニスで開催されました。

映像説明: スタジオ。画面の左側に江連(えづれ)キャスター。右側には小型モニターが置いてある。モニターには、会場を黒いスーツを着た数人の男性が歩いている映像、ドット柄の白いシャツを着た男性が展示された黒い機械を指し示し、黒いスーツを着て眼鏡をかけマスクをつけた男性が手ぶりを交えながら話をしている映像、展示されている黒い機械を前にグレーのスーツを着てマスクをつけた男性と黒いスーツを着て眼鏡をかけた男性が話をしている映像が映し出されている。江連(えづれ)キャスターが話を続ける。

江連(えづれ)キャスター: コロナ禍での制限があるなか、日本から50社が参加。日本とアフリカのビジネスの可能性について取材しました。

テロップ: 日本の技術がアフリカを走る! ‐TICAD8(ティカッドエイト) 注目は“グリーン投資”‐

映像説明: 会場。ステージに大きなスクリーンが設置されている。スクリーンに、黒いスーツを着て紫のネクタイを締め眼鏡をかけた男性が挨拶をする映像が映し出されている。スクリーンの下部には白い背景に黒い文字で「TICAD8(ティカッドエイト)」、「JETRO(ジェトロ)」などの文字が書かれているのが見える。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 今夏開催 TICAD8(ティカッドエイト) 注目は“グリーン投資”

テロップ: 岸田 首相

岸田首相: えー、御列席の皆さま、えー、TICAD(ティカッド)へようこそ。えー、本日、えー、日本とアフリカの双方から、多数の…。

映像説明: 白いテーブルクロスが掛けられたいくつもの丸テーブルに黒や紺のスーツを着た数十人の人物が座っている。 テーブルで3人の男性が資料を眺めている。それぞれ紺、黒、チェック柄のスーツを着て眼鏡をかけている。 ステージ。紺のスーツを着て紫のネクタイを締め眼鏡をかけた男性が演台(えんだい)でマイクに向かって話をしている。 青と白の背景のパネルが置かれたブースの前。白いシャツを着てマスクをつけた女性が、黒いスーツを着て眼鏡をかけた2人の男性に説明をしている。1人の男性はマスクをつけている。 ブースの一角。白いシャツを着てマスクをつけた女性が紫の服を着て柄のあるクフィをかぶり、眼鏡をかけた人物に手ぶりを交えながら話をしている。 白で「zipline」と書かれたオレンジの箱がつり下げられたブース。黒いスーツを着て眼鏡をかけた男性が手ぶりを交えながら話をしている。ブースの前には、黒やグレーのスーツ、黒いボーダーの服などを着た数人の人物が集まって話を聞いている。

テロップ: チュニス

テロップ: 2022年8月27~(から)28日 TICAD8(ティカッドエイト) 第8回アフリカ開発会議

ナレーション: アフリカの開発をテーマとする国際会議、TICAD8(ティカッドエイト)が、チュニジアで開催され、アフリカ各国と日本から、政府関係者や多くの企業が参加した。アフリカでの開催は、2016年のケニア以来、2回目となる。

映像説明: ステージの上。スクリーンの下部に水色と白い背景に黒い文字で「TICAD8(ティカッドエイト) Business Forum」、「JETRO(ジェトロ)」などの文字が書かれている。グレーのスーツを着た男性と黒いスーツを着て眼鏡をかけた男性が、覚書が収められた茶色の調印証書ホルダーを手に持ち、笑顔で写真撮影に応えている。そばで黒いスーツを着て眼鏡をかけた男性が拍手をしているのが見える。 ステージ。黒いスーツを着た3人の男性が右手を前に出し、重ね合わせて写真撮影をしている。両端(りょうはし)の男性は眼鏡をかけている。スクリーンに黒いスーツを着た3人の男性が片手を重ね合わせた様子の映像が映し出されている。

テロップ: 約30の企業や団体 MOU(エムオーユー)を締結

ナレーション: およそ30の企業や団体が、アフリカでの協業・協力に関する覚書、MOU(エムオーユー)を締結。

映像説明: 大きなスクリーンがあるステージ。横長で縦数列に並んでいた黒いスーツなどを着た数十人の人物が、写真撮影が終わり四方八方に歩きだす。中ほどで黒いスーツを着た2人の男性が握手したあと、ハグを交わしている。黒いシャツを着た女性がハグをしている2人の男性の様子をスマートフォンで写真撮影している。

テロップ: インフラ エネルギー 医療 金融

ナレーション: 今後、アフリカにおいて、インフラ、エネルギー、医療、金融など幅広い分野で多くのプロジェクトが開始されることになる。

映像説明: ステージに設置されたスクリーンに、日本国旗(にほんこっき)が置かれた部屋で岸田首相が話をしている映像が映し出されている。 ステージには、グレーや黒のスーツを着た3人の男性が着席している。スクリーンには「TICAD 8(ティカッドエイト) Business Forum」などの文字が映し出されている。

ナレーション: オンラインで参加した岸田総理大臣は、スタートアップ支援、グリーン投資、人への投資を重視すると話した。中でも注目されたのが。

映像説明: 日本国旗(にほんこっき)が置かれた部屋。黒いスーツを着た岸田首相が話をしている。

岸田首相: 「アフリカ・グリーン成長イニシアティブ」を立ち上げます。 気候変動への対応をしつつ、えー、脱炭素への、えー、エネルギーの構造転換を目指すものです。 えー、日本の技術により、グリーン成長を加速させていきます。

映像説明: 薄暗い会場。大きなスクリーンがあるステージの上に黒いスーツや白いシャツを着た8人の男性が座っている。 ステージの上。黒いスーツを着て眼鏡をかけた男性がマイクを持ち、話をしている。黒いスーツを着た数人の男性が話を聞いている。

ナレーション: ディスカッションにはアフリカと、日本の企業の代表者が登壇。

映像説明: ステージの上。グレーのスーツを着た男性がマイクを持ち、手ぶりを交えながら話をしている。

テロップ: 武蔵精密工業 伊作 猛 CIO

ナレーション: そこに参加していた武蔵精密工業もグリーン成長に不可欠な、脱炭素化に貢献する技術を持つ企業だ。

映像説明: 青空の下。地球をイメージしたような重なり合った赤い3つの輪と、黒で「MuSASHi(ムサシ)」と書かれた白い旗がポールに掲げられはためいている。 地球をイメージしたような重なり合った赤い3つの輪と「MuSASHi(ムサシ)」と書かれた黒い立体文字の看板が掲げられた2階建ての白と赤い壁の横長の建物の外観。建物の前の敷地に芝生が広がり、せんていされた庭木が植えられている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): グリーンテックをアフリカへ 日本の軽量電動モーター

テロップ: 愛知県 豊橋市

テロップ: 武蔵精密工業

ナレーション: 「ムサシ」のブランド名で知られるこの企業は愛知県豊橋市に本社を置く自動車部品メーカー。

映像説明: 緑の床の工場。天井から等間隔に照明器具がつり下げられ、通路の両側に白い大きな箱型の機械が奥まで並んでいる。左側の通路には天井から等間隔に「不良品置場」などと書かれた赤い看板がつり下げられ、通路の両側に白い大きな箱型の機械が奥まで並んでいる。 車輪のついた腰丈ほどの高さの数台の白い台に大量のギアが整然と積み上げられている。 工場の一角。透明な仕切り壁の中で、黄色いロボットアームが網カゴ台車からギアのような部品を取り出し作業台に並べている。 工場の一角。黒枠の透明な壁で囲まれた中で、黄色いロボットアームが壁面に設けられた機器からギアを外し作業台に置く。

ナレーション: 1938年に航空機の部品づくりから始まり、ホンダのエンジン部品を主力として、さまざまな分野で発展。現在は14ヵ国35拠点で展開している。

映像説明: オレンジの展示台の上。数個のギアがかみ合わされたモーターや、シルバーの円柱の形をしたモーター、黒いフレームにシルバーの円形のパーツが付いたモーターが並べられている。 「MuSASHi(ムサシ)」と書かれたシルバーの円形のパーツが赤いラインが入った白い2輪バイクの後輪(こうりん)に取り付けられている。

ナレーション: 世界の潮流がガソリンエンジンからEVへ変わっていくなか、これまでのノウハウを集積した技術で、薄型・軽量化を実現した電動モーターユニットを開発。

映像説明: 「MuSASHi(ムサシ)」の建物の前。出入り口に白い作業服を着た数人の人物が立っている。黒いヘルメットをかぶり、黒いジャンパーを着た人物が、電動モーターユニットが取り付けられた赤いラインが入った白い2輪バイクに乗り、建物の前の道路を走行する。

ナレーション: アフリカ市場への参入を目指し、大きく動き出したムサシ。

映像説明: ブラインドが掛かった窓がある白い壁の会議室。木目調の長机(ながづくえ)が向かい合って設けられ、伊作CIOを含む6人の人物が座っている。それぞれの前にノートパソコンが置かれ、伊作CIOが話をしている。全員マスクをつけている。

テロップ: 武蔵精密工業 伊作 猛 CIO

ナレーション: 今回初参加となったTICAD(ティカッド)で実際に感じたことについて、伊作さんは。

映像説明: 白い壁の部屋。伊作CIOが黒い椅子に座り、インタビューに答える。

伊作CIO: 今からアフリカを開発するにあたって、古い、あの、使い古されたテクノロジーを持っていくのではなくて、 やはり、あの、特にカーボンニュートラルだとか、ま、環境に適した、新しい技術をベースに アフリカの事業を展開していってほしいという、強いニーズを感じています。

映像説明: 白い壁の会議室。木目調の長机(ながづくえ)が向かい合って設けられ、伊作CIOを含む7人の男性が座り、それぞれの前のノートパソコンに視線を向けている。

ナレーション: この日、社内ではあるアフリカ企業とのミーティングが行われていた。

従業員・英語: 聞こえますか。

従業員・英語: はい。おはようございます。

映像説明: ノートパソコン画面。中央に四角い青枠で囲まれた、QRコードがあるスクリーンの前で話をする白いシャツに青いスーツを着た外国人男性が映し出されている。その左側に眼鏡をかけマスクをつけた男性、右側には数個の円の中に顔写真やイニシャルが映し出されているのが見える。

テロップ: ARC Ride ジョー・ハースト゠クロフト CEO

ナレーション: ARC Rideは、ケニアで電動バイクを製造している。

映像説明: 白い壁の会議室。伊作CIOがノートパソコンに視線を向け、うなずいている。 伊作CIOがノートパソコンに向かって手ぶりを交えながら話をしている。 木目調の長机(ながづくえ)が向かい合って設けられ、伊作CIOを含む6人の男性が座り、それぞれの前のノートパソコンに視線を向けている。

ナレーション: コロナ禍で対面での商談ができないなか、半年以上に渡り、オンラインで交渉を重ね、モーターユニットの採用が決定した。これを搭載した2輪バイクは現在開発中で、来年度の販売を目指す。

映像説明: 白い壁の会議室。伊作CIOがノートパソコンに向かって話をしている。

伊作CIO・英語: (TICAD8(ティカッドエイト)で)いくつかの国の大臣や要人と会い、皆さん、環境技術を求めていました。 ケニア政府は私たちが一緒にビジネスを広げていくことを期待しているそうです。

映像説明: 厚い雲が浮かぶ空の下。円柱形(えんちゅうけい)や湾曲した高層ビルなどが建ち並び、周辺には樹木が植えられている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 日本の技術がアフリカを走る! 第三国企業との協業も

映像説明: 街路樹が植えられた歩道。「BEAUTY WORLD」、「COFFEE|TEA|LUNCH(コーヒー ティー ランチ)」などと書かれた看板が掲げられた店が並び、紫のスーツを着た男性や青と緑の柄模様(がらもよう)の服を着てマスクをつけた女性、グレーのファーコートを着てバッグを肩からかけた女性など、多くの人物が行き交っている。 アフリカの地図と国旗などの2枚のポスターが貼られた白い壁の前。木目調のテーブルに座った白いシャツに黒いスーツを着た男性が、テーブルを挟み、前に座る人物と笑顔で手ぶりを交えながら話をしている。白いシャツに黒いスーツを着た男性の前には開かれたノートとペンが置かれている。

テロップ: ジェトロ ナイロビ事務所 所長 西川 壮太郎

ナレーション: 「脱炭素」の機を捉えたケニアでのビジネスには、大きな可能性があるとジェトロナイロビ事務所の西川は話す。

映像説明: 白い文字で「JETRO(ジェトロ)」などと書かれた立体文字の看板が掲げられた紺色の壁の前。西川がインタビューに答える。

西川の左側に「ケニアの発電内訳(2021)」と題された円グラフが表示される。円グラフは、オレンジで「火力 10.2%」、水色で「水力 29.6%」、ピンクで「地熱 40.6%」、黄緑で「風力 16%」、黄色(きいろ)で「太陽光(たいようこう) 1.3%」、青で「輸入 2.3%」と内訳が示されている。水力、地熱、風力、太陽光(たいようこう)の部分が赤い線で囲まれ「再生可能エネルギー」と強調表示されている。円グラフの下に「出所:ケニア政府「Economic Survey 2022」を基に作成」と表示されている。

西川(ジェトロ ナイロビ事務所 所長): 意外に思われるかもしれませんが、ある意味でケニアは環境分野の先進国です。 例えばケニアの発電量のうち約9割は、すでに再生可能エネルギーによって発電されています。 また、ケニア政府は最近、モビリティの分野でも脱炭素の政策を積極的に推し進めています。 2025年までに電気自動車の割合を5%に増やす政策も、その1つです。

映像説明: 曇り空の下、交通量の多い道路。車道沿いに高層ビルが建ち並び、十数人の人物が歩いている。道路を緑や紫のバス、黄色(きいろ)やグレーの小型バスなど多くの車が走行している。道路を渡ろうと十数人の人物が立ち止まっている。

テロップ: ナイロビ

映像説明: 曇り空の下、交通量の少ない道路。車道沿いに背の高い樹木が植えられ、奥に道路の上にかかるアーチが見える。後部が青く、側面が水色のバスが奥に向かって走行する。 車道。道路の上にかかっているアーチに「NAIROBI CITY COUNTY(ナイロビ シティーカウンティー)」と書かれ、正面が水色で側面が黄色いバスなど、数台の車がアーチの下を通過していく。 青空の下、カーブがある道路。白い車がカーブを曲がってきて、反対車線を白いジープなど数台の車が走行している。道路の左側には1階に店舗を構えた数階建てのビルが建ち、道路を挟んだ右側には数本の電柱があり、立て看板などが掲げられている。中央分離帯に時計や看板などが設けられている。道路の奥にはガラス張りの壁の高層ビルが建っているのが見える。

ナレーション: 輸入関税などを優遇し、電気バスや電動バイクの生産を促進する計画が進められている。来年には、一部のバスレーンでガソリン車の走行を禁止し、電気バスのみが運行する予定だ。

映像説明: ベージュと薄い茶色の壁の数階建ての建物の外観。白い文字で「CUSTOM BONDED WAREHOUSE」などと書かれた2階ほどの高さの紺色の大きな扉の前に白や黒い車が駐車されている。 組み立て工場の一角。作業台に2台の2輪バイクが置かれていて、手前の2輪バイクを黒い作業服を着た2人の女性作業員が組みたて、後方にある2輪バイクを黒い作業服を着た2人の男性作業員が組み立てている。 組み立て工場の一角。黒い作業服を着た作業員が2輪バイクにテールランプを取り付けている。

テロップ: ARC Ride

ナレーション: こうした政府の方針が追い風となり、電動モビリティーの分野に参入してきた企業の1社が、アークライド。

映像説明: 組み立て工場。左側に数十台の2輪バイクが整列して置かれていて、奥の白い壁際には段ボール箱が積み上げられている。右側の壁際にオレンジのスチールラックにパーツのようなものが置かれ、数台の作業台の上にそれぞれ2輪バイクが置かれている。黒い作業服を着た男女の作業員が2人1組(ふたりひとくみ)になり、2輪バイクを組み立てている。 組み立て工場の一角。白い壁際に十数台の2輪バイクが並べて置かれている。

ナレーション: ここナイロビで2019年に設立されたイギリス系スタートアップだ。

映像説明: 青空の下、建物の前の駐車場。白やシルバー、青い車が駐車している。白いライダースーツに黄色い安全ベストを着てヘルメットをかぶった男性が乗る「Domino Pizza」と書かれた水色のリアボックスを載せた2輪バイクが止まり、駐車する。 2輪バイクにある「ARC Ride」と書かれた黒いボックスの取っ手を握る手元の様子。 白いライダースーツに黄色い安全ベストを着た男性が黒いボックスを右手に持ち、運んでいる。 白いロッカー。右上にある読み取り機にスマートフォンをかざすと「05」と数字が書かれた扉が開く。 「05」と数字が書かれたロッカーに黒いボックスを入れている様子。

ナレーション: アークライドの製品は、すでにデリバリー業界などに導入されている。電動2輪車、3輪車の設計、製造、組み立てに加え、独自のバッテリー交換・管理プラットフォームも提供している。

映像説明: 組み立て工場。奥に2輪バイクが並んでいるのが見える。ハースト゠クロフトCEOがインタビューに答える。

テロップ: ARC Ride ジョー・ハースト゠クロフト CEO

ハースト゠クロフトCEO・英語: 電気自動車に乗り換えることで東アフリカでは数十万トンのCO2(シーオーツー)排出量を削減できます。 CO2(シーオーツー)だけでなく、化石燃料の有害ガスも削減できます。 残念ながら、ケニアやアフリカ東海岸では環境汚染のため、人々が亡くなっていますが 電動自動車は、そうしたことの解決策になります。 ディーゼル車で使われる石油などが人々の肺を汚染するからです。 当社は手ごろな価格で信頼性の高い、クリーンなソリューションを提供します。

映像説明: 2輪バイクと並走(へいそう)して撮影した映像。黒いTシャツに黄色い安全ベストを着てヘルメットをかぶった男性が乗る「Domino Pizza」と書かれた水色のリアボックスを載せた2輪バイクが車道の端を走行している。歩道沿いに白い壁やトタンの壁の建物が建っている。 走行する2輪バイクの前輪の様子。水色の波板の扉が開かれ、車やトラックが停車したブロックが敷かれた敷地に入っていく。

ナレーション: ムサシとの出会いは、2021年。彼らは今の製品よりも、長距離の移動や道路の整備が十分でないエリアにも対応できる電動バイクの開発を考えていた。

映像提供: ノートパソコン画面。中央の四角い青枠に話をするハースト゠クロフトCEO、その左側に四角い枠に眼鏡をかけマスクをつけた男性、右側に数個の円の中に顔写真やイニシャルが映し出されている。ズームアウトすると、白い壁の会議室で伊作CIOがノートパソコンに向かい、話をしている。 オレンジの展示台の上。黒いフレームにシルバーの円形のパーツが付いたモーターが展示されている。

ナレーション: そのために必要な高性能なモーターユニットを探していたところ、投資家から紹介されたという。

映像説明: 組み立て工場。奥に2輪バイクが並んでいるのが見える。ハースト゠クロフトCEOがインタビューに答える。 工場の一角。透明な仕切り壁の中で、黄色いロボットアームが稼動している。 白い展示台の上。さまざまな形状のギアがついた部品が展示されている。 黒いギアのアップ。 緑の床の工場。正面に「MUSASHi(ムサシ)」と書かれた自動走行をする白い箱型の機械、が大量のギアが整然と積み上げられた、車輪がついた白い台をけん引し、通路を移動している。通路脇には赤い作業台や白い大きな箱型の機械、奥にはさまざまな部品が整然と積み上げられた車輪がついた白い台が並んでいるのが見える。 組み立て工場。右奥には数十台の2輪バイクが並べて置かれていて、壁際には段ボール箱が積み上げられている。黒い作業服を着た男女の作業員が作業台に置かれた2輪バイクの両側に立ち、作業をしている。 真剣な表情で作業をしている男性作業員の様子。 組み立て工場。奥に2輪バイクが並んでいるのが見える。ハースト゠クロフトCEOが話を続ける。

ハースト゠クロフトCEO・英語: 電動二輪車など新しい製品を市場に展開する際、高品質を保証しなければいけません。 ムサシは高品質な製品を手ごろな価格で提供してきた長い歴史があります。 (市場では)すでに日本の企業による技術力と現地生産能力の進歩、 特にバッテリーの開発には信頼がありますし、 東アフリカの電動モビリティ市場に革命を起こしてきました。 私たちは、さらに西アフリカの市場拡大に向けてエキサイティングな協力関係を構築しています。

映像説明: ブラインドが掛かった窓がある白い壁の会議室。木目調の長机(ながづくえ)が向かい合って設けられている。伊作CIOが、ノートパソコンが置かれた木目調の長机(ながづくえ)に座り、眼鏡をかけた男性に話をしている。2人ともマスクをつけている。 伊作CIOがノートパソコン画面に視線を向けたりしながら白いシャツを着て眼鏡をかけた男性たちと話をしている。

ナレーション: 日本企業(にほんきぎょう)がアフリカで事業を展開する際、重要になるのが現地のパートナー企業だ。

映像説明: 白で「JETRO(ジェトロ)」と書かれた立体文字の看板が掲げられた紺色の壁の前。西川がインタビューに答える。 面格子がついた窓がある白い壁の事務所。壁には黒で円の中に「ARC RIDE」と書かれている。

木目調の長机(ながづくえ)が設けられ、黒いTシャツを着て黄緑色(きみどりいろ)のベストを着た男性とオレンジの服を着て黄色いベストを着た女性が並んで座り、ノートパソコンに向かって作業をしている。長机(ながづくえ)の上にはカレンダーや書類などが置かれている。 オレンジの服を着て黄色いベストを着た女性がノートパソコンで作業をしながら話をしている。 組み立て工場。壁際のオレンジのスチールラックにパーツのようなものが置かれている。作業台の上に置かれた2輪バイクのそばで、胸元に白で円の中に「ARC RIDE」と書かれた黒い作業服を着た女性作業員が2輪バイクの後部を指で示し、隣に立っている胸元に白で円の中に「ARC RIDE」と書かれた黒い作業服を着た男性作業員に話をしている。 白で「JETRO(ジェトロ)」と書かれた立体文字の看板が掲げられた紺色の壁の前。西川が話を続ける。

ナレーション: 近年の傾向について、西川は。

テロップ: ジェトロ ナイロビ事務所 所長 西川 壮太郎

西川: パートナー企業との候補として注目していただきたいのが、第三国企業です。 つまり、ケニアでビジネスをしている欧米企業やインド系企業などです。 Arc Rideもイギリス系のスタートアップです。 彼らはグローバルに展開しているので、ケニアだけでなく、 複数のアフリカ諸国に、すでにネットワークを持っている可能性があります。 つまり、彼らと協業することで、一挙に複数のアフリカ諸国に進出することができます。

映像説明: ノートパソコン画面。中央の四角い青枠に話をするハースト゠クロフトCEO、その左側の四角い枠に眼鏡をかけマスクをつけた男性、右側に数個の円の中に顔写真やイニシャルが映し出されている。 白い壁の会議室。木目調の長机(ながづくえ)が向かい合って設けられ、伊作CIOを含む数人の人物が座り、それぞれノートパソコンに向かいながらオンラインミーティングをしている。真ん中に座っている伊作CIOが話をして笑う。全員マスクをつけている。

ナレーション: アークライドという有力企業と手を結んだことでアフリカでの事業展開の第一歩を踏み出したムサシ。

映像説明: TICAD8(ティカッドエイト)の展示会場。黄色い重機の模型が置かれた白い展示台の前。上部に視線を向け指で示し、話をする白いシャツに紺色のネクタイを締め黒いスーツを着た男性に、白いシャツにストライプ柄のグレーのネクタイを締め、グレーのスーツを着た伊作CIOが腕を伸ばし、上部を指で示しながら話をする。そばに立つ黒いボーダーの服を着てマスクをつけた女性が通訳をしている。3人の後ろにはスーツ姿の数人の人物が同じように視線を上部に向け、眺めている。奥には大勢の人物がいて数人の人物がカメラを構えたりしている。 黒いフレームにシルバーの円形のパーツが付いたモーターなどの部品が置かれている展示台の前。マスクをつけた伊作CIOが部品を指し示しながら話をしている。白いシャツにストライプ柄の紺のネクタイを締め黒いスーツを着て眼鏡をかけた男性が話を聞きながらメモを取っている。伊作CIOのそばに水色のシャツに柄模様(がらもよう)がある赤茶色のネクタイを締め、黒いスーツをきて眼鏡をかけマスクをつけた男性が立ち、その様子を見ている。

ナレーション: さらにティカッドでは、アフリカ各国の政府関係者や企業と出会い、今後、どう展開するべきか見えてきたと、伊作さんは語る。

映像説明: 白い壁の部屋。伊作CIOが黒い椅子に座り、インタビューに答える。

テロップ: 武蔵精密工業 伊作 猛 CIO

伊作CIO: われわれが成功するためには、やはり現地のパートナーの、おー、事業に、われわれがテクノロジーで支援していこうかと、そういうスタンスですので、 えー、それを販売展開するようなパートナーであったり、えー、金融機関であったり、ファイナンスをするところであったり、 えー、さらにはやはり、政府機関との、おー、つながりということも非常に重要。 これは国ごと(くにごと)、またはもっというと、その各市レベルで、えー、そういったパートナーをどんどん組んでいって、 全体に大きくというよりは、えー、地域地域、えー、街ごとに、やっぱりそういったパートナシップをどんどん広げていこうかなというのが、われわれが考えているアフリカでの、はい、取り組みになっていると思います。

映像説明: 青空の下、広い道路がある街並み。道路の左側に茶色とクリーム色(いろ)の外壁の4階建てほどの高さの建物や奥に上部が丸く円柱形(えんちゅうけい)のガラス張りの高層ビルが建っている。道路を挟んで右側にはグレーの外壁の7階建てほどの高さビルや白い丸印が1つある赤い正方形と白い丸印が2つある青い正方形がつながった長方形のDomino Pizzaのロゴ看板を掲げた黒い外壁の店舗などが建ち並んでいる。道路を白やグレー、黒の車が行き交い、道路脇を数人の人物が歩いている。

ナレーション: グリーンエネルギーを軸に発展していくアフリカの未来。

映像説明: ブラインドが掛かった窓がある白い壁の会議室。木目調の長机(ながづくえ)が向かい合って設けられ、伊作CIOを含む数人の人物が座っている。それぞれの前にノートパソコンが置かれ、伊作CIOが話をしている。全員マスクをつけている。 2輪バイクと並走(へいそう)して撮影した映像。黒いTシャツに黄色い安全ベストを着てヘルメットをかぶった男性が乗る「Domino Pizza」と書かれた水色のリアボックスを載せた2輪バイクが車道の端を走行している。道路脇の草地(くさち)でベージュや茶色い牛が草を食べていて、トタンの壁の小屋が建っている。草地の奥に塀が続き、塀の向こうにはグレーの三角屋根でベージュのレンガ調の外壁の2階建てほどの高さの建物が建ち並んでいる。

ナレーション: 確かな技術を持つ日本の企業が各地の有力な企業と強くつながっていくことで、日本のテクノロジーはアフリカ全土へと、走り出している。

映像説明: 薄い黄緑色(きみどりいろ)を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。緑を基調とした、中が空洞になった地球儀が回転している。

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