微生物や藻もタンパク質に! ‐地球を救うミライの食Ⅱ‐

2023年01月19日

将来の食料危機に対応するため、世界に先駆けてさまざまな新規食品の認可を行ってきたシンガポールで、フードテックに関する展示会や国際会議が開催された。注目されたのは、細胞培養で作られた培養肉のほか、微生物から作られたアイスクリームや卵白などの代替タンパク質だ。開発企業は、こうした食品製造で地球への環境負荷の低減を目指している。「地球を救うミライの食」シリーズの2回目は、世界中で開発が進む新規食品にフォーカスし、この分野が抱える課題に迫る!

(11分19秒)

テキスト解説を読む

テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。フランス・パリのエッフェル塔や凱旋門、アニメキャラクターのコスプレをした20代くらいの海外の女の子や、渋谷のスクランブル交差点の写真など、世界中の12枚の写真が画面の奥から飛び出してくる。水色を基調としたコンピューターグラフィックスの背景に、中が空洞になった緑色(みどりいろ)の地球儀が回転しながら現れる。画面右側で地球儀が回転し、左側に紺色の文字で「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」と書かれたタイトルテロップが表示される。

映像説明: スタジオ。横長の薄い黄緑色(きみどりいろ)の背景モニターに緑色(みどりいろ)を基調とした地球儀と「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」のロゴが映し出されている。前方にもスタンド付きモニターがある。モニターには、青空の下、大勢の人々が行き来する海に面した広場にある上半身がライオンで下半身が魚の姿をした大きな白いマーライオンの像が口から大量に水を吹き出している映像が映っている。スタジオ中央にウェーブのかかったセミロングヘアの女性キャスターが座っている。ピンク色のニットを着て白いスカートをはいている。

女性キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。

映像説明: 画面の左側に手を前で軽く組んだ女性キャスターのウエストショットが写り、右側にモニターがある。モニターには、紙カップに入った茶色や白が混ざったアイスクリームのようなものを白いスプーンで取ったあと、スプーンを持ち上げている映像、黒いテーブルの上にガラス製の皿に数個の白い小さなメレンゲクッキーが盛られ、ガラス製のフタで覆われている映像、黒いジャケットを着た人物が保温庫のようなものの扉を開けると緑色(みどりいろ)の液体が入ったベージュ色(いろ)のフタがある三角フラスコが並んでいる映像、白衣(はくい)を着てマスクをつけ、眼鏡をかけた白髪まじりの男性が数個の緑色(みどりいろ)の液体が入ったボトルなどが置かれた棚の上の白い装置を指し示しながら話している映像が映し出されている。

テロップ: 江連 裕子(えづれ ゆうこ)

江連(えづれ)キャスター: 「地球を救うミライの食」シリーズの2回目は、培養肉のほか、微生物からつくる乳製品や卵など、いま注目される新たな食品にフォーカスします。そして、この分野が抱える課題に迫ります。

テロップ: 微生物や藻もタンパク質に! ‐地球を救うミライの食Ⅱ‐

映像説明: 曇り空の下。ガラス張りの壁のコンベンションセンターの外観。ブラインドが開いているような形をした屋根があり、広場には大勢の人物が集まっている。画面左下の四角い枠に東南アジア周辺の地図が表示される。シンガポールはマレーシアの南に位置し、赤い星印で示されている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): シンガポールに集結! 未来の食品技術

ナレーション: シンガポールで、世界的な食料危機や、

映像説明: コンベンションセンターの中。白い文字で「singapore(シンガポール)」、「START‐UPS(スタートアップス)と書かれたオレンジ色(いろ)の看板を掲げたブースの前。黒いシャツを着た男性スタッフが白やピンクのシャツを着た数名の来場者に話をしている。 白い文字で「Alchemy Foodtech」と書かれたオレンジ色(いろ)の看板を掲げたブースの前。黒いTシャツなどを着た4人の女性が集まり、通路にはスーツなどを着た数名の男女が立って話をしている。

テロップ: 2022年10月26~(から)28日 Agri‐Food Tech Expo Asia(アグリ フード テック エキスポ アジア)

ナレーション: 地球温暖化など、環境問題に対応する展示会や国際会議が開催された。

映像説明: 「GAIA FOODS」の文字や箸で焼き肉のようなものを持ちあげている写真があるロールスクリーン。箸で焼き肉のようなものを持ちあげている写真にズームインする。 箸でエビを持ち上げているイラストと白い文字で「Real Meat」と書かれたオレンジ色(いろ)の看板を掲げたブースの前。黒いスーツを着て眼鏡をかけ、マスクをつけた男性と白いズボンに黒いジャケットを着て眼鏡をかけた男性が立って話をしている。 白いテーブルの上。中華セイロに入れられたシュウマイのようなものと3貫のエビのにぎりずしが長方形の黒い皿に盛られている。 白い文字で「INSEACT(インセアクト)」と書かれたオレンジ色(いろ)の看板を掲げたブースの前。黒い半袖シャツを着た男性スタッフが黒や紺のシャツを着た男女に話をしている。 黒い半袖シャツを着た人物が右手に持った茶色や白色の数十匹の幼虫が入った透明な容器をカメラに見せる。

ナレーション: 培養肉など、新規食品に関する革新的な技術を求めて、世界中から多くの人が訪れた。

映像説明: 英語の文字が書かれた青いパネルの前、グレーのスーツを着て黒や赤の柄(がら)のあるネクタイをつけた男性がインタビューに答える。

テロップ: ベトナム国旗 水産業

水産業の男性・英語: 十分な食料を生産するソリューションとパートナーを探している。 気候変動や食料安全保障の問題を解決し、 世界中の次世代にも十分な食料が行き渡るように。

映像説明: 緑色(みどりいろ)と白いパネルが置かれている会場。黄色(きいろ)のシャツを着て大きなピアスを付け、髪の色を明るくしたセミロングヘアの女性がインタビューに答える。

テロップ: シンガポール国旗 栄養士

栄養士の女性・英語: 栄養価が高くサステナブルな新しい食品を探しに来た。 ちょっとおもしろいアイスクリームを見つけて試食した。 それは乳製品だが動物由来ではない。

映像説明: 栄養士の女性が話を続けている。

ナレーション: その味は、牛乳を使ったものと変わらなかったという。

映像説明: 木目調のテーブルの上。黄色(きいろ)の背景にイラストがあり、黒い文字で「COOL HAUS(クール ハウス)」と書かれた紙カップに入った茶色や白が混ざったアイスクリームのアップ。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 精密発酵でつくる! 微生物から乳製品も卵も

ナレーション: それがこちらのアイスクリーム。原料の乳製品の製造には、

映像説明: オレンジ色(いろ)のレンガの壁紙が貼られたパネルがあるブースの前。白いシャツを着て長い髪の女性が茶色や白が混ざったアイスクリームがのったスプーンを口に運んだあと、うなずいている。 黄色いアイスクリームカップに入った茶色や白が混ざったアイスクリームをスプーンですくったあと、持ち上げている。

テロップ: 精密発酵 遺伝子を組み込んだ微生物から 動物性タンパク質と同じものを生成

ナレーション: 「精密発酵」という技術が使われている。精密発酵では、特定の遺伝子を組み込んだ微生物から、主に動物性タンパク質と同じものをつくる。

映像説明: 黄色(きいろ)と水色のグラデーションに青いドットで描かれた円の中に「PERFECT DAY」と書かれたパネルがあるブース。上部がガラスのアイスクリームのショーケースが置かれている。ブースの内側にいる黒いシャツを着た肩にかかるくらいの長さの髪の女性が髪の長い2人の来場者の女性に話をし、2人の女性がうなずいている。2人の来場者の女性の後ろに立つ紺の半袖シャツを着た男性がポケットからスマートフォンを取り出す。

テロップ: アメリカ国旗 パーフェクト・デイ 微生物から乳製品を製造

ナレーション: この技術を使い、アメリカの企業が製造している。

映像説明: オレンジ色(いろ)のレンガの壁紙が貼られたパネルがあるブースの前。

水色のワイシャツの襟元を開け、眼鏡をかけ、ひげを生やした男性が手ぶりを交えてインタビューに答える。

テロップ: パーフェクト・デイ スニル・スクマラン CTO

スクマラン CTO・英語: 調査によると(酪農と比べて)水の使用量を99%、 温室効果ガスを95%、非再生エネルギーを60%削減する。 当社は地球への環境負荷を大幅に低減させている。

映像説明: 「PERFECT DAY」のブース。アイスクリームのショーケース越しに紺の半袖シャツを着た出展者の女性がピンクの半袖シャツを着てマスクをつけた来場者の女性に白いスプーンにのせた試食用のアイスクリームを渡している。 アイスクリームのショーケース。緑(みどり)やオレンジ色(いろ)のイラストの入った数十個の紙カップが並んでいる。 木目調のテーブルの上に4個のアイスクリームの紙カップが並び、それぞれピンク、オレンジ色(いろ)、水色、黄緑色(きみどりいろ)に柄(がら)があり、黒い文字で「COOL HAUS(クール ハウス)」と書かれている。

ナレーション: 世界に先駆けて、シンガポールの大手スーパーマーケットのほか、アメリカ、香港で販売をスタートした。

映像説明: 「MUU(ムー)」のロゴが描かれた水色と白のロールスクリーンを掲げたブースの前。「M」は小文字を思わせる丸い黒い文字で、「U」は2つとも水色で、最後の「U」の文字の中に水色の点が描かれている。デニムのジャケットを着てリュックを背負い、マスクをつけた男性が陳列された商品を見ている。 白いテーブルに4本のペットボトルと2つの紙パックが並んでいる。それぞれラベルの下部の水色の柄(がら)が波立つデザインがあり、上部に「MUU(ムー)」のロゴが書かれている。手前の透明のケースに名刺のようなものが置かれている。丸い形の白い台に置かれた白い液体が入った「MUU(ムー)」のロゴがあるペットボトルが置かれている。

テロップ タイ国旗 MUU(ムー) 微生物から乳製品を開発

ナレーション: 精密発酵の技術で作られた代替タンパク質は培養肉と並び、今後の市場拡大が見込まれ、世界中で開発が進んでいる。

映像説明: 「MUU(ムー)」のロゴが描かれた水色と白のロールスクリーンの前。黒い丸首シャツとジャケットを着て眼鏡をかけた男性が「MUU(ムー)」のロゴが描かれた白い液体が入ったペットボトルを右手に持っている。

ナレーション: こちらのタイの企業は、来年の販売を目指し、パートナーを見つけるために出展したという。

映像説明: 黒い丸首シャツとジャケットを着て眼鏡をかけた男性がインタビューに答える。

テロップ: MUU(ムー) チャナポル・タンタコソル CEO

タンタコソルCEO・英語: 基本的には牛乳と同じタンパク質、同じ味(おなじあじ)と質感の製品を生産している。

映像説明: 茶色い壁の会場。オレンジ色(いろ)の箱型シェードの照明が15個ずつ等間隔に天井からつり下げられ、イチョウの葉のような模様があるオレンジ色(いろ)のカーペットが敷かれている。壁際にブースが並び、大勢の来場者が出展者と話をしている。中央には四角形や円いテーブルが設けられている。数十人の男女が集まっている。 「ONEGO」と書かれたロールスクリーンがある白いパーティションで仕切られたブース。襟元を開けた水色のシャツに黒いスーツを着た出展者の男性と黒いスーツを着た短髪の来場者の男性が話をしている。

テロップ: 2022年10月26~(から)28日 Asia‐Pacific Agri‐food Innovation Summit(アジア パシフィック アグリ フード イノベーション サミット)

ナレーション: こうした微生物でつくるタンパク質の開発は、卵の分野でも行われている。

映像説明: 黒いテーブルに「ONEGO」の文字が書かれた白い資料、タブレット端末、ボウルに白い泡になった卵白と泡立て器が置かれ、ガラス製の皿に数個の白い小さなメレンゲクッキーが盛られ、ガラス製のフタで覆われている。 ボウルに入っている卵白が泡立て器で混ぜられたあと、泡立て器を上に持ち上げ、卵白の白い泡が泡立て器からボウルの中に落ちていく。

テロップ: フィンランド国旗 オネゴ・バイオ 微生物から卵白を開発

ナレーション: フィンランドのスタートアップが出品したのは、精密発酵によってつくられた代替卵白。

映像説明: 「ONEGO」の文字があるロールスクリーンの前。襟元を開けた水色のシャツに黒いスーツを着た男性がインタビューに答える。 黒いテーブルの上にボウルに入った白い泡になった卵白と泡立て器が置かれ、その横にあるタブレット端末には白い泡になった卵白を泡立て器で泡立てている様子が映し出されている。ガラス製の入れ物にカラフルな数個のマカロンが入っていて、ガラス製のフタで覆われている。 ガラス製の皿に数個の薄い黄色(きいろ)やピンクの小さなメレンゲクッキーが盛られ、ガラス製のフタで覆われている。小さなメレンゲクッキーの下には白いレースの紙が敷かれている。 黒いレースの紙が敷かれた白い皿の上に白い粉が盛られたガラス製の皿が置かれている。

テロップ: オネゴ・バイオ クリストファー・ランドスキ CTO

ランドスキ CTO・英語: 卵白はジェル状にしたり泡立てたりして使えることが重要だ。 従来の植物由来の代替卵白では同じようにはならない。 当社は卵白タンパク質と同じ成分のものを精密発酵で製造している。

映像説明: 黒いレースの紙が敷かれた白い皿の上に載せられたガラス製の皿に盛られた白い粉へのズームイン。

ナレーション: 麺類やスポーツドリンクなどへの使用を想定し、2024年の販売を目指しているという。

映像説明: オレンジ色(いろ)の箱型シェードの照明が15個ずつ等間隔に天井からつり下げられた会場。前方にあるスクリーンにオレンジ色(いろ)、ピンク、赤などの六角形が映し出されている。緑色(みどりいろ)のジャケットを着て眼鏡をかけた女性がステージの演台(えんだい)でマイクに向かって話をしている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 空気も藻もタンパク質に シンガポールで続々認可

ナレーション: シンガポール政府は、食料自給率の向上のため、既存(きぞん)の食品を補うさまざまな新規食品の認可を進めている。

映像説明: 緑色(みどりいろ)のジャケットを着て眼鏡をかけたショートカットの女性がステージ上(ステージじょう)の「MARINA BAY Sands(マリーナベイサンズ)」などの文字がある書かれた演台(えんだい)でマイクに向かって話をしている。

テロップ: シンガポール国旗 フー 環境持続相

フー環境持続大臣・英語: 2年前、シンガポールは国として初めて培養肉の販売を許可した。 最近も微生物からできたタンパク質のソレインを含む食品の販売を認可した。

映像説明: 研究室。白いテーブルの上で「SOLAR FOOD」と書かれた白衣(はくい)を着て青色の手袋と保護眼鏡をかけた人物が白い台にのったビーカーにスプーンですくった黄色い粉を入れ計量している。 白いテーブルの上に茶色の粉が盛られたシャーレに茶色の粉が追加される様子。(映像提供 Solar Foods)

テロップ: ソレイン

ナレーション: ソレインとは、微生物に空気中の二酸化炭素などをエサとして与えて増殖させてつくるタンパク質の粉。

映像説明: 黒いテーブルの上。黒いシャツを着た人物が白い皿にのった黄色いペースト状のものにバターナイフを差し込んでいる。 黒いテーブルの上。黒いシャツを着た人物が黄色いペースト状のものをナイフにつけ、パンに塗っている。テーブルにはパンやサラダなどがのった皿が置かれている。 カラフルなドライフルーツのようなものがのった黄色い粘り気のあるペースト状のものが入った白いボウルに薄茶色(うすちゃいろ)のシリアルのようなものをスプーンで入れる。 黄色い粘り気のある液体状のものが注がれたコップをシルバーのマドラーで混ぜている。 オレンジ色(いろ)の服を着た女性がバジルやミートボールのようなものが入ったトマトソースのパスタがのった大きな皿を両手で持って運んでいる。 オレンジ色(いろ)の服を着た人物が右手に持ったパンのようなものを黒い丸い皿に盛られた黄色いペースト状のようなものにつけている。 取り分けられた野菜、ソーセージが盛られた黒い皿を持つ手元。 水色のシャツを着た女性が右手のフォークで左手のスプーンにのせたパスタを絡めている。テーブルの上にはパンが盛られた皿などが置かれている。

テロップ: フィンランド国旗 ソーラー・フーズが開発 2024年 販売開始予定

ナレーション: 乳製品や肉製品、飲み物など、既存(きぞん)のさまざまな食品の原料として使用できるのだという。

映像説明: 茶色い壁の会場。「TRITON(トリトン)」の文字とロゴが描かれたブース。黄色(きいろ)のワンピースを着て黄色(きいろ)のリュックを背負った女性やグレーのシャツにグレーのリュックを背負った男性が商品を見ている。 黒いシャツを着た女性スタッフが鍋のフタを開けると、鍋から湯気が立つ。そばに銀色のトレーや重ねた皿が置かれている。

テロップ: アメリカ国旗 トリトン・アルジー・イノベーションズ 微細藻類を原料とした食品を製造

ナレーション: ほかにも去年、シンガポール政府から認可を受けたのが、こちら。食品のほか、

映像説明: 画面の左側に緑色(みどりいろ)の丸い形をした生物、右側に数十個の薄い黄色(きいろ)の生物の顕微鏡写真が映し出される。

テロップ: 微細藻類

ナレーション: エネルギーの分野などでも注目される、クロレラやミドリムシなどの微細藻類。

映像説明: トリトンのブース。黒いシャツを着た女性スタッフがたくさんの緑色(みどりいろ)がかったギョーザが敷き詰められた蒸し器からトングで皿にギョーザを移したあと、ギョーザにつまようじを刺している。

ナレーション: そうした、いわゆる「藻」からできたタンパク質の製品だ。ギョーザやミートボール、パスタなどが出品された。

映像説明: 黒い布がかけられた台に緑(みどり)や薄茶色(うすちゃいろ)の粉のようなものが入った白いフタのついた透明の4つの容器が置かれている。手前には「TRITON(トリトン)」のロゴが書かれた袋にたくさんの緑色(みどりいろ)のクッキーのようなものが入っている。「TRITON(トリトン)」のロゴが書かれた黒い袋が並んでいる。 トリトンのブースの前。黒い半袖のシャツを着てひげを生やした男性がインタビューに答える。

テロップ: トリトン・アルジー・イノベーションズ デイビッド・シュローダー 法規制担当部長

シュローダー法規制担当部長・英語: 将来の食料不足に向けた商品。 これらの成分は体に必要なもので新しい。 既存の食品の栄養価を高めるためにも使用できる。

映像説明: オレンジ色(いろ)の箱型シェードの照明が15個ずつ等間隔に天井からつり下げられ、前方に大型スクリーンとステージがある会場。ステージには6人の男女が座っている。全員マスクを外している。大型スクリーンには、それぞれの人物の顔写真と名前が映し出されている。右から2番目の白いいすに座った紺色のTシャツにブルーグレーのジャケットを着て眼鏡をかけた長い髪の女性がマイクを右手に持ち、話をしている映像がスクリーンの両側に映し出されている。大勢の客が座り話を聞いている。 ステージ。紺色のTシャツにブルーグレーのジャケットを着て眼鏡をかけた長い髪の女性がマイクを右手に持ち、白いいすに座って話をしている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 味と価格と環境問題 培養肉の課題に挑む!

テロップ: 2022年10月26~(から)28日 Asia‐Pacific Agri‐food Innovation Summit(アジア パシフィック アグリフード イノベーション サミット)

ナレーション: こうした新規食品を開発する企業が集まった国際会議。

映像説明: 3台の白いキッチンが並んでいる部屋。左側と中央のキッチンの奥にはシンクがあり、食器が入れられた四角い白いプラスチック容器などが置かれている。窓の外に曇り空や隣接する建物の上層階が見える。中央のキッチンを挟み、白衣(はくい)を着て後ろに髪を束ねてマスクを外した女性と白いシャツに紺色のベストを着て眼鏡をかけマスクをあごにずらした長い髪の女性がペンを持ち、紙に文字を書いている。2人の前には小さな食べ物が盛られた白い丸い皿など数枚の皿が置かれている。 たくさんの穴があいた半透明のシートが敷かれた黒い調理器具にミンチ状の薄茶色(うすちゃいろ)の食べ物が置かれている。 白いテーブルに食べ物が盛られた黒い長方形の皿や白い丸い皿、料理が盛られた小さなグラスなどが置かれている。テーブルを囲んで、赤いジャケットを着て眼鏡をかけ、スマートフォンを左手に持った髪の長い女性など6人の女性が食べ物に視線を向けながら話をしている。全員マスクをつけている。

テロップ: シンガポール国旗 シオック・ミーツ 甲殻類の細胞培養肉を開発

ナレーション: エビやカニなど甲殻類の細胞培養肉を開発する企業からは、課題についての発言があった。

映像説明: 大型スクリーンとステージがある会場。ステージで3人の男女が白いいすに座っている。真ん中の青いジャケットを着て長い髪の女性がマイクを右手に持ち、左手を動かしながら話をしている。

テロップ: シオック・ミーツ サンディヤ・シュリラム CEO

シュリラムCEO・英語: 培養肉は味が1番大事。 肉そのものとして売っているので消費者は本物の肉と比べる。 味の次に価格や社会的意義。

映像説明: 時計回りに動いている木目調の回転テーブルの上。カニのイラストと「Shiok Meats(シオック ミーツ)」の文字が書かれた旗ようじが立てられた円形の料理が盛られた白い小鉢やスープが入った白いカップ、とろみのある料理が盛られたレンゲが置かれている。 白いクロスが敷かれた丸いテーブルに置かれた回転テーブルのそばに、エビのイラストと「Shiok Meats LOBSTER POTATO CHIPS(シオック ミーツ ロブスター ポテト チップス)」と文字が書かれた黄色(きいろ)のパッケージやガラス製のカニのオブジェなどが置かれている。

ナレーション: 味や価格といった課題を商品開発企業は抱えている。

映像説明: 青空の下。L字の形をした白い外壁の建物の外観。屋根の部分に花が飾られたガラス張りの出入り口にひさしが設けられ、前に手入れされた数種類の樹木が植えられている。 建物の中。ライトグレーの溝がある金属製の壁に緑色(みどりいろ)の4台の機器が取り付けられ、前にある展示台には白とオレンジ色(いろ)の数センチ幅の6台の四角い機器や円柱形(えんちゅうけい)の銀色の装置などが展示されている。

テロップ: YOKOGAWA Engineering Asia(ヨコガワ エンジニアリング アジア) 横河電機(よこがわでんき)

ナレーション: そうしたニーズをつかみ、ビジネスにつなげようとしているのが、日本の横河電機(よこがわでんき)。

映像説明: イチョウの葉のような模様があるオレンジ色(いろ)のカーペットが敷かれた会場。壁際に設置された横河電機(よこがわでんき)のブース。カウンターにパンフレットが並べられ、紺色のバックパネルには「YOKOGAWA」の社名や英語の文章などが書かれている。グレーのブラウスを着て眼鏡をかけ、マスクを外した女性スタッフがカウンターをはさみ、白いシャツを着てマスクを外した長い髪の女性と長方形の白い模様がある黒いワンピースを着て眼鏡をかけ、マスクをつけた長い髪の女性の対応をしている。 「FlowCam(フローカム)」の文字や白い四角い機械の写真、パソコンのモニター画面、QRコードなどがプリントされたロールスクリーンと「YOKOGAWA」のコーポレートシンボルの下に社名、右下部にQRコードなどがプリントされた紺色のロールスクリーンが並んで置かれている。

ナレーション: 工場や大規模プラントなどの自動化に強みを持ち、顧客の課題を解決するソリューションを提供する企業だ。

映像説明: 白を背景に、上部にモニターがあり、青い2段の台があるグレーの縦長の装置が置かれている写真。上段の台に数本のチューブがつなげられた薄い赤色の液体が入ったビーカーが置かれ、下段の台には1本のチューブがつなげられた薄い赤色や透明な液体が入った4個の大小の瓶が置かれている。装置の下部には、転倒防止の脚部(きゃくぶ)が横に伸びている。

ナレーション: 例えば、細胞培養の装置を製造し、製薬会社や研究所向けに販売している。

映像説明: 英語の文章などが書かれたパーティションで仕切られた横河電機(よこがわでんき)のブース。紺地に黄色い模様がある服を着てマスクを外した女性スタッフがカウンターをはさみ、ピンクの服を着てマスクをつけ眼鏡をかけた長い髪の女性と黒と白のボーダー柄の服を着て眼鏡をかけ、マスクをつけたショートカットの女性の対応をしている。 横河電機(よこがわでんき)のブース。白い文字で「YOKOGAWA ENGINEERING Asia(ヨコガワ エンジニアリング アジア)」と書かれた緑色(みどりいろ)の看板が掲げられ、パーティションには「SUSTAINABLE」、「AGRI‐FOOD PRODUCTION(アグリフード プロダクション)」の水色の文字や10個ほどの六角の形の枠の中に英語の文章などが書かれている。ブースにはワイシャツを着てマスクを外して立ち話をしている男性や白いカウンターに置かれたノートパソコンに視線を向けている白いシャツを着た男性の姿も見える。

ナレーション: 食品に関する新興企業の市場を知り、戦略的パートナーを見つけるために出展した。

映像説明: 茶色い壁の会場。壁際に設置された横河電機(よこがわでんき)のブースの前。ワイシャツを着て眼鏡をかけ、髪の毛を横分けにしてマスクを外した男性がインタビューに答える。 パーティションで仕切られた横河電機(よこがわでんき)のブース。ワイシャツを着てマスクをつけた男性スタッフが模様のある緑色(みどりいろ)の服を着て黒いリュックを背負い、マスクをあごにずらした男性の対応をしている。

テロップ: YOKOGAWA Engineering Asia(ヨコガワ エンジニアリング アジア) 内田 智雄 ライフサイクルサービス事業部長

内田事業部長: 来られてる方(こられてるかた)も技術の提供者だとか、ソリューションのプロバイダーだとか、いろいろな企業の方(かた)が来られてるんで、 今回作ったコンタクトをですね、大事にそこから育てていきたいと考えております。

映像説明: パーティションで仕切られた横河電機(よこがわでんき)のブース。ワイシャツを着てマスクをつけた男性スタッフが模様のある緑色(みどりいろ)の服を着て黒いリュックを背負い、マスクをあごにずらした男性と話をしている。

ナレーション: 新たな事業展開への手応えを感じたという。

映像説明: 研究室。白い衛生服を着て白い衛生キャップをかぶり、水色の手袋をはめて白いマスクをつけた男性が、白い長いテーブルの上に置かれた顕微鏡のレンズをのぞきこむ。 顕微鏡の横に置かれた横のタブレットに映った無数の小さな粒の形をした物質の画像を見て、右手で画面に触れて画像を広げる。 数台の装置がある部屋。2人の作業員が上部にタッチパネルのある装置の前に立っている。白い衛生服を着て白い衛生キャップをかぶり、水色の手袋をはめて水色のマスクをつけた女性がタッチパネルを操作している。 白い衛生服を着て白い衛生キャップをかぶり、眼鏡をかけ、水色の手袋をはめて紺色のマスクをつけた人物が長方形の装置のタッチパネルの左隅を指で示し、白い衛生服を着て白い衛生キャップをかぶり、水色の手袋をはめて水色のマスクをつけた女性が左手を動かしながら話をしている。 半透明の3本ほどのチューブがつなげられた銀色の装置と、上部にタッチパネルのある銀色の箱型の装置が並べて置かれている。2つの装置は緑(みどり)やオレンジ色(いろ)、水色などのコードでつながれている。(映像提供 シオック・ミーツ)

ナレーション: 今、世界の培養肉の開発企業が直面している大きな課題は、培養液が高額なことだ。

映像説明: 建物の向こうから太陽の光がさし込む青空の下。道路沿いに建つ3階建てほどの高さの横に長い建物の外観。

テロップ: 東京都 新宿区

テロップ: インテグリカルチャー

ナレーション: その課題に挑むのが、インテグリカルチャー。

映像説明: 黒い台の上。白い小さな粒状(つぶじょう)の粉のようなものが入れられたシャーレが置かれている。

ナレーション: シンガポールで、培養液に使う培地も販売している。

映像説明: 半透明のスクリーンがかけられた大きな窓の前。ストライプ柄のワイシャツを着てマスクを外した男性がインタビューに答える。 細胞培養装置がある部屋。前に半透明のチューブがつなげられたタンクの形をした3台ほどの装置があり、後ろに上部にタッチパネルや3つのメーター、赤、青、緑(みどり)、黄色(きいろ)のランプなどがある3台ほどの銀色の装置が置かれている。奥には金属のパイプが上部に取り付けられた大きなタンクなどが置かれている。 手前のタンクにつなげられた半透明のチューブに透明な液体が少しずつ流れている。

テロップ: インテグリカルチャー 羽生 雄毅(はにゅう ゆうき) CEO

羽生(はにゅう)CEO: 弊社技術、ま、CulNet System(カルネットシステム)と呼ばれておりまして、 従来の方法ですと、ま、100gのこの培養肉とか作ろうとすると、ま、数百万、数千万、数億円でも、もうちょっと数字が分からないような状況だったのですが、 この弊社技術を使うと100g何百円という、いわゆる(一般的な)肉の価格に近づけることが可能な技術です。

映像説明: 黒いテーブルに銀色の箱型の装置が置かれている。装置の前の台に置かれたフタがされた円筒の容器に赤い液体が半分ほど満たされ、ゆっくりとかくはんされている。透明の円筒の容器の上部には半透明の2本のチューブなどが取り付けられている。 透明の円筒の容器の中で赤い液体と小さな粒状(つぶじょう)の物がゆっくりとかくはんされている。

ナレーション: 生産過程で、大量に必要となる「培養液」。

映像説明: 黒い台の上。白い小さな粒状(つぶじょう)の粉のようなものが入れられたシャーレが置かれている。その映像を背景に説明テロップと培養液のボトルのイラストが表示される。

テロップ: 基礎培地 +(プラス) ウシ血清 → 培養液

ナレーション: 従来は、穀類からできた基礎培地に、とても高額なウシの血清を加えて作られていた。

映像説明: 細胞培養装置がある部屋。前に半透明のチューブがつなげられたタンクの形をした数台の装置があり、後ろに上部にタッチパネルや3つのメーター、赤、青、緑(みどり)、黄色のランプなどがある数台の装置が置かれている。

テロップ: CulNet System(カルネットシステム) 血清なしで培養液を作る

ナレーション: そこで、血清を使わず培養液を作るシステムを生み出したのだ。

映像説明: 黒い布地の上に、黒い持ち手(もちて)の3つのスプーンが置かれている。両側のスプーンには薄黄色(うすきいろ)の食べ物、真ん中のスプーンには少しあぶったように見える食べ物がのせられた薄黄色(うすきいろ)の食べ物が盛られている。 木目調のテーブルの上。黒い持ち手(もちて)のスプーンに盛られた、少しあぶったように見える食べ物がのせられた薄黄色(うすきいろ)の食べ物のアップ。

ナレーション: この技術を使い、培養フォアグラを2019年に作り出している。

映像説明: 半透明のスクリーンがかけられた大きな窓の前。ストライプ柄のワイシャツを着てマスクを外した羽生(はにゅう)CEOがインタビューに答える。 ガラスの囲いのある作業台が並んでいる部屋。ピンクのパーカーの上に白衣(はくい)を着た女性と白衣(はくい)を着てマスクをつけた長い髪を後ろに結んだ女性が、それぞれの作業台の前でいすに座っている。作業台には黄色い液体が少し入ったピンク色のフタが付いた容器が横向きに重ねて置かれている。 右側に座っている白衣(はくい)を着てマスクをつけ、長い髪を後ろに結んだ女性がピンク色のフタを外した容器を左手に取り、右手に持った細長いスポイトのようなものを使って黄色い液体を容器に入れている。

テロップ: インテグリカルチャー 羽生 雄毅(はにゅう ゆうき) CEO

羽生(はにゅう)CEO: ま、弊社が目指しているのは、こう、自分自身(自社)が肉屋さんになることではなくて、いろいろな方々が、こう、培養して 何かを作れるという技術インフラを、幅広く提供していくことです。 その技術インフラの完成度を上げる努力をメインでしております。

映像説明: ガラスの囲いのある作業台が並んでいる部屋。白衣(はくい)を着てマスクをつけ、長い髪を後ろに結んだ女性がピンク色のフタが付いた容器にペンで文字を書き込んでいる。

ナレーション: この技術で、培養肉の価格についての課題を解決できるという。

映像説明: ブラインドが掛かった窓際の白いテーブル。「CulNet(カルネット)によるオペレーションのパッケージ提供」などと表示されたノートパソコン画面を、マスクをつけた羽生(はにゅう)CEOが見ている。

ナレーション: さらに、培養肉をより環境に優しいものにする取り組みをしている。

映像説明: 壁際にグレーの棚やコピー機などが置かれた部屋。羽生(はにゅう)CEOと水色のワイシャツに青いネクタイを締め紺色のスーツを着て眼鏡をかけた白髪まじりの男性が白いテーブルのいすに座っている。羽生(はにゅう)CEOが両手を広げながら話をしている。2人ともマスクをつけている。 研究室。4段の棚に箱型の機器やデジタル温度計などが置かれている。水色のワイシャツに青いネクタイを締め、白衣(はくい)を着て眼鏡をかけた白髪まじりの男性が、緑色(みどりいろ)のフタがされ、緑色(みどりいろ)の液体が入った目盛りの付いた2本のボトルを指し示している。

テロップ: 東京女子医科大学 先端生命医科学研究所 清水 達也 所長

映像説明: 棚に緑色(みどりいろ)の液体が入った2本のボトルが置かれ、手前の容器には「藻類専用」と書かれた薄い緑色(みどりいろ)のラベルが貼られている。

ナレーション: 東京女子医科大学と共同で行っている培養液の原料に、微細藻類を使う研究だ。

映像説明: 半透明のスクリーンがかけられた大きな窓の前。ストライプ柄のワイシャツを着てマスクを外した羽生(はにゅう)CEOがインタビューに答える。 保温庫のような物の扉を開けると上下にガラス扉がありベージュ色(いろ)のフタがされ、緑色(みどりいろ)の液体が入った数本の三角フラスコが並べられている。ベージュ色(いろ)のフタがされ緑色(みどりいろ)の液体が入った目盛りの付いた4本の三角フラスコのアップ。棚に緑色(みどりいろ)のフタがされ、緑色(みどりいろ)の培液体が入った目盛りが付いた2本の培養ボトルなどが置かれている。

テロップ: インテグリカルチャー 羽生 雄毅(はにゅう ゆうき) CEO

羽生(はにゅう)CEO: 基礎培地の中で1番重量を占めている糖分とアミノ酸が現時点では、あの、元をたどると穀物から来ております。で、穀物を作るというところも、それなりの環境負荷がございますので、ここを効率化することで、 究極に環境負荷をかけない基礎培地からの培養肉を作るという研究になります。

映像説明: 培養肉の生産システムのコンピューターグラフィックス画像。画面中央にウシの黒いシルエットと黒で書かれた「ウシ血清」の文字、左上にトウモロコシと小麦のようなイラストと黒で書かれた「穀物」の文字が現れる。中央上部に黒で「培養液」と書かれたピンク色の液体が入っている瓶のイラストが現れ、「ウシ血清」と「穀物」から「培養液」に向かってオレンジ色(いろ)の矢印が表示される。「培養液」の右側にたくさんの緑色(みどりいろ)の粒と赤い液体が入った大きな瓶のイラストが表示され、「培養液」からたくさんの緑色(みどりいろ)の粒と赤い液体が入った大きな瓶のイラストに向かってオレンジ色(いろ)の矢印が表示される。たくさんの緑色(みどりいろ)の粒と赤い液体が入った大きな瓶のイラストの下に赤と薄いピンク色の肉に黒い文字で「培養肉」と書かれたイラストが現れ、たくさんの緑色(みどりいろ)の粒と赤い液体が入った大きな瓶のイラストから「培養肉」に向かってオレンジ色(いろ)の矢印が表示される。「穀物」の左下に水色の窓があるグレーの工場と黄色い容器に赤い文字で「農薬」と書かれたイラストと黒で書かれた「肥料・農薬」の文字が現れ、オレンジ色(いろ)の矢印が「穀物」に向かって伸び、左下に伸びるオレンジ色(いろ)の矢印のそばには赤で書かれた「CO2(シーオーツー)」の文字が表示される。たくさんの緑色(みどりいろ)の粒と赤い液体が入った瓶の左下にオレンジ色(いろ)の矢印が伸び、その先に白い管(くだ)から茶色い液体が流れ出るイラストと赤で書かれた「大量の廃液」の文字が現れる。 「肥料・農薬」と「穀物」の文字とイラストが消え、円形の3つの藻類と三日月の形をした藻類の緑色(みどりいろ)のイラストと黒で書かれた「藻類」の文字が現れ、「培養液」に向かって緑色(みどりいろ)の矢印が伸びる。 赤で書かれた「CO2(シーオーツー)」の文字とオレンジ色(いろ)の下向きの矢印が消え 「CO2(シーオーツー)」の横にあった矢印が(みどりいろ)に変わり、「藻類」に向かって伸びる。「大量の廃液」からも「藻類」に向かって緑色(みどりいろ)の矢印が伸びる。画面中央の「ウシ血清」の文字と牛のイラストが消え、「CulNet(カルネット)」の青い文字と赤い液体が入った3本の瓶のイラストが現れる。3本の瓶のイラストの底にはそれぞれオレンジ色(いろ)、水色、こげ茶色(こげちゃいろ)のだ円形のものが表示されている。「藻類」から「CulNet(カルネット)」に緑色(みどりいろ)の矢印が伸び、「CulNet(カルネット)」から「培養液」に向かって緑色(みどりいろ)の矢印が伸びる。「培養液」からたくさんの緑色(みどりいろ)の粒と赤い液体が入った瓶に向かって伸びていたオレンジ色(いろ)の矢印と、たくさんの緑色(みどりいろ)の粒と赤い液体が入った瓶から「培養肉」と「大量の廃液」に向かって伸びていたオレンジ色(いろ)の矢印が、それぞれ緑色(みどりいろ)に変わる。(出所:東京女子医科大学の資料を基にジェトロ作成)

ナレーション: 培養液のもととなる基礎培地に使われる穀類は、安定的な供給の問題のほか、農場に使用する化学肥料や農薬の製造で排出される二酸化炭素による環境負荷が、実は大きい。そして、培養肉の量産化が進むと大きな課題となるのが、大量に廃棄される使用後の培養液だ。そこで、藻類を培地の原料にする。藻類は、穀類とは違い二酸化炭素を吸収し、さらに廃液を栄養素として取り入れることができるため、培養液のリサイクルが可能となる。血清を使わない自社のカルネットシステムと組み合わせることで、より環境負荷の少ない培養肉の大量生産を目指す仕組みとなる。

映像説明: 模型の一部。黄緑色(きみどりいろ)の芝生に、濃いグレーの屋根で茶色い外壁の建物があり、山積みの干し草のそばにオレンジ色(いろ)の服を着て緑(みどり)のズボンをはき、ベージュ色(いろ)の帽子をかぶった男性、1頭の黒い子牛の世話をしている黄緑色(きみどりいろ)の服を着て緑色(みどりいろ)のスカートをはき、頭にオレンジ色(いろ)の布を巻いた女性、干し草を食べる黒い牛を含む4頭の黒い牛の模型が置かれている。 模型の全体。7面ほどの緑(みどり)の畑があり、右下の区画に濃いグレーの屋根で茶色い外壁の建物や黒い牛などの模型が置かれている。建物の右側にある緑色(みどりいろ)のボードのようなものが7枚縦に並んだ設備や銀色の6つほどのタンク、上部がオレンジ色(いろ)の4つのタンクの模型にズームインする。施設にはソーラーパネルの模型がつながっている。

テロップ: 培養食料生産システムの模型

ナレーション: また、従来の畜産に比べ、使用する土地は大幅に小さい面積で肉の生産が可能となる。これは、さまざまな細胞培養肉の開発企業が活用できるものだという。

映像説明: 半透明のスクリーンがかけられた大きな窓の前。ストライプ柄のワイシャツを着てマスクを外した羽生(はにゅう)CEOがインタビューに答える。 細胞培養装置がある部屋。半透明のチューブがつなげられたタンクの形をした2台の装置の後ろに上部にタッチパネルや3つのメーター、赤、青、緑(みどり)、黄色(きいろ)のランプなどがある2台の装置が置かれている。 半透明のチューブから透明な液体が少しずつ流れている。 半透明のチューブがつなげられたタンクの形をした3台ほどの装置や上部にタッチパネルや3つのメーター、赤、青、緑(みどり)、黄色(きいろ)のランプなどがある3台ほどの装置が置かれている。奥には金属のパイプが上部に取り付けられた大きなタンクが置かれている。 白い衛生服を着て白い衛生キャップをかぶり水色の手袋をはめた2人の人物がタッチパネルのある装置の前に立っている。

テロップ: インテグリカルチャー 羽生 雄毅(はにゅう ゆうき) CEO

羽生(はにゅう)CEO: どんな細胞を入れるかで、こう、さまざまな運用が可能ですので、その運用方法をどんどん開拓していくこと。 培養液の中から、こう、老廃物を取り除く技術というのも開発が進んでおりまして、 最終的には、この培養液が、こう、常にリサイクルされているような系(システム)が成立すると考えております。

映像説明: 木目調のテーブルの上。黒い持ち手(もちて)のスプーンに盛られた培養フォアグラのアップ。

ナレーション: 細胞からつくる培養肉。

映像説明: ステンレス製のボウルの中の代替卵白を泡建て器で混ぜている。

ナレーション: 微生物からできた乳製品や卵など。

映像説明: オレンジ色(いろ)の服を着た女性がバジルやミートボールのようなものがのっているトマトソースのパスタが盛られた大きな皿を両手で持って運んでいる。 右手に持ったパンのようなものを黒い皿に盛られた黄色いペースト状のようなものにつけている。 取り分けられた野菜やソーセージが盛られた黒い皿を持つ手元。 料理が並んだ食卓のテーブルの上の2人の人物の手元。 水色のシャツを着た女性が右手のフォークに左手のスプーンにのせたパスタを巻きつけている。テーブルの上にはパンが盛られた皿などが置かれている。 研究室。「SOLAR FOOD」と書かれた白衣(はくい)を着て水色の手袋をはめ、保護眼鏡をかけた人物が白い台にのったビーカーにスプーンですくった黄色い粉末をビーカーに入れ、計量している。 スプーンですくった黄色い粉末がビーカーに入れられる様子のアップ。 細胞培養装置がある部屋、白い衛生服を着て白い衛生キャップをかぶり、白い手袋をはめた2人の人物がタッチパネルのある装置の前に立って作業をしている。

ナレーション: 食卓への普及に向けて、世界が動き出している。その現場には、地球の食料危機や温暖化などの環境問題解決に真正面から取り組む企業の姿があった。

映像説明: 薄い黄緑色(きみどりいろ)を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。緑(みどり)を基調とした、中が空洞になった地球儀が回転している。

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